パーム油
   マレー相場6カ月ぶりの高値に
  先物11月限2800リンギ台まで上昇
 生産減、輸出増、大豆高が支援し
   
   マレーシアのパーム油相場が高騰している。先物相場は今週、11月きりで2800リンギを大きく超え、約6カ月ぶりの高値まで上昇。8月の生産 が前月をわずかではあるが下回ったこと、今月前半の輸出需要が前月から増加していることに加え、シカゴ大豆油が堅調に推移していることも相場を押し上げる要因となっている。8月末在庫は194万トンに増えたが、節目である200万トンには届かず、需給の緩みを意識させるには至っていない。9月の生産についても不安が漂う中、中国などユーザー国の祭事を控え、このまま在庫が積み上がっていかないとなると、今後のさらなる高値も懸念されるところだ。現地13日の先物相場は11月きりで前日比44リンギ高の2,873リンギ、FOB価格はRBDパーム油で11〜12月積み712・50ドル前後で推移している。
 MPOB(マレーシア・パームオイル・ボード)が11日発表した8月分のマレーシア・パーム油需給統計によると、当月の原油生産量は181万594トンとなり、前月と比べ0・9%減となった。前年同月(170万1,833トン)との比較では6・4%増となった。在庫量は原油在庫が105万6,571トンで同12・6%増、精製パーム油在庫が88万5,430トンで同4・6%増。トータル在庫 は194万2,001トンで同8・8%増となった。前年同月(146万4,081トン)との比較でも32・6%増。
 輸出量は148万7820トンで前月比6・4%増、前年同月(182万4,437トン)との比較では18・5%減となった。
  在庫は200万トンまで増加するとの見方も一部であったが、結果は190万トン台にとどまり、心理的にも需給緩和を強く意識させるまでには至らなかった。また、生産 が7月から微減したことも異例の展開。 常、春先から生産は右肩上がりとなり、10〜11月にピークを迎えるのが一般的。8月の生産量が7月実績を下回ったのは2012年以来のことで、当時は7月が169万トン、8月が166万トンに落ち、9月に200万トンと持ち直した。
 今回は、9月の生産量にも不安がよぎる。SPOMAは9月1〜5日までのマレーシア半島南部のパーム油生産量が前月同期比33%減になったと報告している。仮に9月も生産量が伸びないとなると、大手ユーザー国が祭事を控えた需要期にあるだけに、在庫が積み上がらず、再びタイト感が醸成される可能性も否定できない。
 ファンダメンタルズではこのほか、9月前半の輸出増加も支援要因。SGSによると、9月1〜10日までのマレーシア・パーム油輸出 は39万6,672トンとなり、前月同期(36万3,007トン)と比べ9・3%増となった。主な国 内訳は、中国が5万3,432トン(前月同期3万3,500トン)、EUが6万8,185トン(同5万968トン)、インドが5万6,500トン(同6万5,990トン)、パキスタンが4万9,800トン(同ゼロ)、米国が1万8,250トン(同1万4,280トン)など。
 10月上旬の国慶節、中秋節の祝日を控えた中国向けが好調な動き。同国は祭事を前に在庫を積み増しており、週初の時点で港湾在庫は33万トンと、前月同期から約4万トンの増加となっている。
 シカゴ大豆油も強気な展開。米農務省の9月需給報告では、BDF向け需要が上方修正されており、オイル高を裏付ける格好となっている。内外要因とも強材料が揃ったことは予想外と言え、今後の生産量次第ではさらなる高値に警戒をしなければならない。
 



U S D A/大豆生産予想