製 油 各 社
   第10月からの価格改定順次浸透へ 
   業務用斗缶も実勢化の動き
 搾油採算悪化への危機感共有で
   
   製油各社が10月から実施している価格改定が徐々に浸透し始めている。加工用バルクはすでに値上げが実勢化中で、やや遅れ気味だった業務用斗缶に関しても先週あたりから動きが強まり、「一部では300円の値上げで決まったところも出てきている」(製油筋)という。コストアップに対するメーカー側の危機感の共有が今回の油価是正を支えているものとみられる。原料相場は依然として高止まりしており、為替も円安気味。1〜3月の搾油コストも今のところ、改善の見通しは立たない。大手製油筋では「掲げた価格改定をきっちりとやり切り、収益改善の道筋を明確なものとしたい」と強調する。
 今上期の収益は、第1四半期の流れを大きく変えるには至らず、中堅メーカーも含めて減益決算となっていることが予想されている。搾油採算は今年1〜3月から急速に悪化。昨年11月以降の急激な為替の円安が原料調達コストの高騰に直結したほか、原料相場自体も豊作の中にあって高止まりするという、厳しい状況下が続いている。採算の大幅悪化を受けて、各社は年初から価格改定を実施。3〜4月に実勢化に向かったものの、計画した値上げ幅には到底至らず、その結 が今第14半期の大幅減益につながったことは明らかである。7〜9月もコストは改善されず、10〜12月にかけて収益環境は一段と厳しさを増している。
 高止まりする原料調達コストに加え、物流費の高騰も大きく影響。トラックドライバー不足などを背景とする物流経費高騰は来年以降、さらに値上がりする見 し。採算悪化への各社の「強い危機感」の共有が、ここ数年では見られなかった迅速な値上げ実勢化につながったものと推察される。
 今回の価格改定はまず、加工用バルクにおいて実勢化が先行。加工油脂側も値上げを受け入れたことから、「大きな流れはできている」(大手製油筋)という。さらに、遅れ気味となっていた業務用斗缶に関しても、ここにきて「先週あたりから動きが強まってきた」(問屋筋)といい、一部においては「計画 り300円の値上げで交渉がまとまった」(製油筋)ところも出てきているという。家庭用はさらに遅れが出ているが、こちらも、流 側の理解は進んでいるといい、早晩、納価の引き上げは実現される見通し。
 「不退転の決意」(同)で斗缶300円、加工用、家庭用でキロ20円の値上げ実勢化を目指す製油各社。この10〜12月で計画した値上げ幅がすべて浸透するかどうかは不透明ではあるが、仮に積み残した場合は「1〜3月も継続して値上げをお願いすることになる」(大手製油筋)と強調している。
 



 日本植物油協会

<