国産原料油脂
   11月渡し米油商談は据置き決着
  パーム油安から需要を優先
 ポテチ向け回復し供給増加傾向
   
   10〜12月渡しの中性油(大豆・菜種白絞油)のローリー物商談は、海外原料相場の高値定着や、カナダ・ドルの上昇傾向から菜種油を中心に値上げが実勢化している。
 この様な環境の中で、国産原料の米糠を利用する米油についても中性油に追随値上げを行いところであるが、現状価格での価格差(大豆油でキロ当たり25円、菜種油で同20円)拡大を嫌い米油メーカーは値上げのアナウンスを行っていない。
 米油メーカー筋は週明けの6日、前述した様な環境の中で行われていた加工油脂メーカー及び製菓メーカー向けの11月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回10月渡しの平均決着価格と同値据置きで決着した事を明らかにした。
 今回の据置き決着で国内の2017年11月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり240〜241円で流通する事になる。
 2017年の米油バルク商談の経緯は、4月渡しで円安による輸入米原油の価格高騰を背景に、7カ月振りにキロ当たり5円の値上げで決着して以来、5、6、7、8、9、10、11月と7カ月連続での据置き決着となっている。
 国内の米油の抽出環境については「新米の需要期に当たるが、夏から秋へ掛けての天候不順で稲の生育が遅れ集荷 が減少しており、需給逼迫による価格上昇などから、米の消費そのものが減退している。これに伴い原料生糠の集荷も減少傾向となっている。また、生産調整を行ってきたエノキ茸が秋の需要期を迎え生糠の使用 が増加し米油抽出向けは減少している」(米油メーカーバルク販売責任者)として、年末に向かって集荷 が減少傾向にある事を示唆した。
 米油の国内需要については「家庭用については健康油イメージが定着し、出荷 は前年比で20%増を維持して堅調である。業務用斗 についても学校給食を中心に来年1〜3月向けで需要が期待出来る」(同)として、バルク以外の米油の需給が堅調である事を明らかにした。
 また、昨年の北海道での台風被害によるポテトチップス生産減少の影響が大きかった加工用については「ジャガイモ不足が解消されて、北海道産についても収穫が順調だった事からカルビーなどのポテトチップスメーカーも前半の生産不足を回復するために増産体制を取っており、年末に掛けてのバルク向けコメ油出荷は増加が期待出来る」(同)としている。
 ただ、揚げ油で競合するパーム油が安値で流 しており、値上げ要請すれば、パーム油のブレンド比率を増やされるリスクもあり、年内は強含み横這いで推移する可能性が強いとしている。
 米油需給を統計別で見ると、農水省が発表した9月の油糧生産実績によると、生糠の原料処理 は2万6948トン(対前年同月比101・6%)に微増。9月の米原油生産も5387トン(104・0%)に増加している。
 国内原料の集荷環境が堅調な事から輸入米油は減少傾向にある。9月の輸入 関実績で、コメ油の輸入 は874トン(うち原油866トン、精製油8トン)で、前年同月比43・4%減に急減している。
 1〜9月の輸入累計も各国合計で1万7,191トンと、前年同期を6,911トン(28・7%)下回って推移している。
9月のトン当たり輸入単価は、前年同月に比べ、トン当たり1万1,874円(14・5%)の高値となっている。
 



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