オリーブ油
   年産イタリア30万トン超に回復
 スペイン乾燥で110万トンに減
 相場若干軟化も依然高止まりに
   
   17年産イタリアのオリーブオイル生産量は30万トン超えに回復する見通し。乾燥天候による生育の不良が懸念されたが、夏の終わりに降雨があったことに加え、「とくに南部では灌漑が整備されていることもあって、大きな被害には至らなかった」(トレーダー筋)としている。一方、スペインは乾燥天候の影響を受け、110万トン前後に減産するとの見方。現状、両国の相場は高止まりするも、イタリアの回復でピーク時からは若干軟化傾向を示している。
 二年連続の減産が懸念されていたイタリア。降雨量がゼロの地域も出るなど、6月後半から7月全般にかけて乾燥天候が深刻化し、とくにトスカーナなど北部での動向が心配されていた。しかしながら、夏の終わりに恵みの雨が降ったことで生育が改善。また、「主要産地のプーリア地方は比較的、灌漑設備がしっかりとしており、センセーショナルな大幅減産の報道には当初から懐疑的な見方があったことも事実」(同)で、サプライヤーは現段階で17年産の生産量を33万トンと予想している。一昨年が40万トンだったことからするとV字回復とはいかないが、前年の18万トンから大きく回復することは間違いない状況となっている。
 昨年は、湿潤な天候だったため、オリーブバエが発生し、品質面でも大きなダメージを受けた。一方で今クロップは、高温乾燥だったことから害虫被害がなく、「生育したオリーブの実が非常にきれいで、木の上まで実が多くついている」(同)という。従って、16年産と比べ品質も良好で、エキストラバージンの割合も高くなるものと見られている。 スペインの生産量については、現段階で110万トンの見通し。前年の140万トンから減少する見込みで、9月段階の予想から10万トンほど下方修正されている。乾燥天候が減産の要因となっており、「オリーブの実が小さく、生育が不十分」(同)と指摘。一部筋は100万トンまで減る可能性も指摘しているという。
 このほか、今年はチュニジアの生産が大幅に回復する見込み。前年15万~16万トンから倍増の30万トン超の予想。全般に天候に恵まれたという。
 相場は、イタリアの回復見通しで若干軟化も水準的にはまだ高止まり。同国の現地相場はEVで、ピークだった今年2~3月のキロあたり6ユーロ超えからは値下がりし、5ユーロ半ばから後半で推移。スペインは同4ユーロ弱となっている。これから収穫が本格化し、両国の生産量が予想通りとなれば、もう1段の下落も予想されるところ。ただ、スペインの生産量が100万トン近辺まで下がるようだと、相場は下支えされる公算が強いとしている。
9月のオリーブ油輸入量5171トンに
EVの輸入単価前年比4割急騰

 財務省が10月下旬に発表した今年9月分の輸入通関実績によると、当月の「オリーブ油」輸入量は5,171トン(1トン未満4捨5入、以下同)となり、前年同月と比べ1・1%減となった。内訳は、エキストラバージン(EV)が4,041トンで同13・4%増、ピュアが979トンで同22・4%減。その他分別油の輸入量は151トンとなっている。
 1~9月累計の輸入量は、EVが3万1577トンで前年同期比0・2%減とほぼ前年並みに戻した。ピュアは1万505トンで同6・3%減。その他分別油1,701トンを加えたトータル輸入量は4万3,784トンとなり、同3・5%減で推移している。
 当月の輸入金額は、EVが29億200万4,000円で、キロ当たり輸入単価は718円で前年同月比40・5%(207円)の急騰。ピュアは5億6,952万8,000円で、同単価は582円で同43・3%(176円)の大幅高となっている。前月との比較ではEVが27円高、ピュアも5円高。
 16年産のイタリア大幅減産に加え、スペインも当初予想を下回る生産量にとどまったことから、現地価格は高騰したまま推移。とくに、イタリアの9月の輸入単価はキロ当たり909円と前年比46%と大きく値上がりしている。17年産は回復見通しにあるが、輸入価格に反映されるのはまだまだ先になりそう。今後もしばらく、高値が続く見通しとなっている。
 



 日清オイリオグループ㈱