東京油問屋市場
   豆種油の中・下値100円上方修正
  11月後半の立会いを開催
 製油各社の価格改定着実に浸透
   
   (続報)東京油問屋市場(東京都中央区・金田康男理事長)は21日、11月後半の立会いを開催した。製油各社が10月から価格改定を実施している注目の主要斗缶三品は、大豆油、菜種白絞油の中値・下値をいずれも100円上方修正した。この結果、大豆油は上値3,900円、中値3,750円、下値3,500円、菜種白絞油は上値3,900円、中値3,750円、下値3,500円、菜種油(赤水)は同事で上値4,400円、中値4,100円、下値4,000円となった。
 関東地区の大豆油・菜種油業務用斗缶市場は、製油側が10月2日から300円の値上げを実施。高止まりする原料相場に加え、昨年と比較した為替の円安、さらには物流コストの上昇などで採算が大きく悪化しているメーカー各社の危機感が反映されたもので、11月に入って市況は着実に強含んでいる。今回の値上げはまず、加工用バルクが先行。業務用斗缶は出足こそ、やや動きが鈍かったものの、10月後半以降は安値の引き上げを中心に値上げが浸透し、11月から、あるいは11月後半には200円の引き上げが徐々に実勢化に向かっている。
 この数年では見られなかったスピーディーな値上げ浸透には、製油メーカーが直 する今上期の厳しい決算がその背景にある。各社の収益は前期第4四半期から悪化。価格改定の遅れが大きく影響したもので、今4〜6月、7〜9月も改善には至らず、結果、第2四半期は日清オイリオグループ、Jーオイルミルズ、昭和産業の油脂・食品事業のいずれも減益決算に沈んでいる。原料相場は米国大豆、カナダ菜種とも豊作にも関わらず、高止まり。為替はここにきて111円台まで若干の円高となっているものの、下期も原料調達コストの大幅な改善が見込めないことが、各社の危機感につながっている。
 ここまでの値上げの進捗状況については、各社の決算説明会でも「第24半期では遅れが見られたが、足下では着実にお客様のご理解を得られており、是正は着実に進んでいる」(日清オイリオグループ・久野貴久社長)、「今回は春とは違い、我々も不退転の姿勢で臨み、価格の改定に最優先で取り組み、お願いしている。概ね200円までの改定は理解を得ており、すでに実行されているところもある」(Jーオイルミルズ・善当勝夫専務)との認識を示している。
 原料動向は大豆、菜種とも依然として先物相場は高値圏に 置。シカゴ大豆は豊作の中、中国の買いなどが下支えし、期先は10ドル乗せと堅調な動き。よりコストが厳しい菜種も、2000万トンと過去最高の生産が見込まれるカナダ菜種がウィニペグ先物相場で520カナダドル前後と高騰したまま推移している。
 バルク、家庭用を含め、10月からの価格改定が市場に受け入れられていることは事実だが、現段階で各社が目標とする水準に到達していないことも確か。下期での収益回復を目指す製油メーカーにとって、ここで満足することはできない。各社とも掲げた300円の値上げ実勢化に向けて、今後も価格改定に注力する姿勢を明確にしている。
 このほかの建値では、11月渡しの値決めに従って、国産豚脂をキロ2円高の92円、国産牛脂を同3円安の92円とした。
 



マレーシア・パーム油