マレーシア・パーム油
   リンギ高など圧迫要因で軟調
 需給緩むもラニーニャは懸念
   
   マレーシアのパーム油相場は軟調な展開。リンギット高の進行が大きな圧迫要因になったほか、インドの輸入関税引き上げ、輸出需要が前月を下回って推移していることなども重なり、先週20日に先物相場は中心限月の2月きりが2,700リンギを割り込んだ。約3カ月ぶりの安値。減産期を前に、10月末在庫が220万トン弱まで積み上がったことも安心材料となっている。
 一方で、12月以降の生産は、3月まで季節的な減少に向かうこと、さらにここにきて懸念材料に浮上してきたのはラニーニャ現象の発生。この場合、多雨によって生産が減少する可能性が高まることから、今後の天候にも大きな注目が集まっている。
 足下の需給は、10日に発表されたMPOB統計で10月の生産 が200万トンを超え、月末在庫も219万トンまで積み上がったことは、市場に安心感を与えた。相場に対しても弱材料となったが、今月半ば以降はリンギット高がより意識される展開となり、先物相場は軟調な動きに終始している。さらに、インドが植物油の輸入関税引き上げを発表。パーム油については原油を15%から30%、精製油を25%から40%に引き上げたことも弱気に拍車をかける格好となった。
 このほか、11月の輸出需要が前月を下回って推移していることも圧迫。SGSによると、11月1〜20日までの輸出 は88万2,943トンで前月同期比8・8%減。国 内訳は中国が13万8,376トンで同8・3%減、EUが15万9,679トンで同29・7%減、インドが7万3,960トンで同24・9%減、パキスタンが3万5,450トンで同42・8%減、米国が4万8,050トンで同13・5%増などとなっている。
 一方で、ラニーニャ現象の発生は今後、相場を下支えする可能性もある。豪州気象局はこのほど、12月以降にラニーニャ現象が発生する確率を70%と発表。このほか、ほとんどの予想モデルが少なくとも2月まで、ラニーニャが続く見通しを示している。ラニーニャは南米は乾燥、東南アジアでは多雨となるケースが多い。いずれにしても天候要因はこの先、相場の波乱要因となり得る。
 24日の先物相場は前日比21リンギ高の2,630リンギ。この日はリンギット安と大連の大豆相場高に支えられた。
 



 ㈱ADEKA