㈱ADEKA
   食品増収も原料高で26%減益に
  郡社長が上期決算概要説明
 乳製品高騰でさらなる値上げへ
   
   ㈱ADEKA(東京都荒川区・郡昭夫社長)は28日、本社で「17年度第2四半期決算説明会」を開催した。当日は、郡昭夫社長が決算概要と 期の業績見通しなどについて説明した。
 連結業績は売上高1147億円で前年同期比5・3%増、営業利益102億円で同3・3%増、経常利益105億円で同18・9%増、四半期純利益72億円で同19・3%増と増収増益となった。郡社長は「売上高は化学品、食品とも販売が堅調に推移し、増収となった。営業利益は原料コストアップの影響を受けて食品が減益となったが、化学品の高機能品の販売数 が増加したことなどによって、全体としては増益となった。経常利益、四半期純利益は為替差損益の改善で大きく増益となった」と総括した。
 食品事業は売上高338億円で同7・0%増、営業利益6億円で同26・3%減。郡社長は「国内では製パン、製菓、洋菓子向けを中心にマーガリン、ショートニング類、ホイップクリームの販売が好調に推移。海外では、販売・開発体制の強化と現地ニーズにあった製品の開発などによって中国、東南アジアでの販売が拡大した。しかしながら、油脂や乳原料などの原材料価格高騰の影響を大きく受けた」と説明した。
 通期の連結業績予想は売上高2,400億円で前期比7・4%増、営業利益211億円で同0・3%増、経常利益225億円で同3・0%増、当期純利益154億円で同0・5%増。前回発表予想から、売上高を据え置き、利益 は営業利益を11億円、経常利益を17億円、当期純利益を14億円、いずれも上方修正した。
 食品事業は売上高715億円(上期実績338億円、下期予想376億円)で前期比7・7%増、営業利益20億円(上期実績6億円、下期予想13億円)で同10・6%減と増収も減益の予想。国内は製菓、製パン、洋菓子・デザート市場で戦略製品、新製品を中心とした拡販に注力し、国内基盤を強化。中国、東南アジアを中心に設備増強した加工油脂、加工食品を拡販するとともに、現地ニーズに合った製品開発を強力に進める。機能性食品(乳風味やコクをアップする牛乳由来の天然素材など)の市場開拓と健康食品(食物繊維の一種で血糖値の上昇抑制などの効 が期待できる素材など)の拡販に取り組み、食品事業の領域拡大を図る。
 春から実施している加工油脂製品の価格改定の進捗状況について、郡社長は「今春から交渉を重ねているが、残念ながら大きな成果は上がっていないというのが現状である。ただ、ここにきて理解が深まってきており、結果としてはこれからというところだ」とし、また、バターをはじめとする乳製品の海外相場が急騰し、高止まりする中、コンパウンド品やクリーム等の再値上げへの考えについては「バターの価格は世界中で暴騰し、高止まりしている。バター、あるいは乳製品についてはコンパウンドマーガリンなどの原料として使っており、大幅なコストアップとなっている。この辺りの事情については、我々のユーザーさんもバターを使っており、よく理解されている。ここについては今後、当然のことながら値上げを行っていく」との見解を示した。
 また、通期の食品事業の営業利益について、上期の2億円減から下期は前年並みを見込んでいることに関しては「パーム油が当初想定した価格よりも高止まりしており、厳しい状況ではある。しかしながら、価格改定を実行している最中であり、目に見える価格改定については見通しがついてきた。また、販売量も順調に伸びており、生産効率の向上も見込める。加えて、食品全体ということでは海外も伸長している」と説明した。
 郡社長はさらに、今期で最終年度となる中期経営計画について「中計最終年度に売上高3,000億円、営業利益240億円を掲げたが、残念ながら達成率としては低い。ただ、3,000億円を計画するにあたっては、相当額の新規事業展開と大型のM&Aを計画した。残念ながら、新規事業についはもう少し時間がかかる状況で、M&Aについてはなかなか良い御縁に恵まれなかった。ただ、現在の事業についてはそれなりに伸長し、当初計画した設備投資についても概ね実行してきた。これから売上げ、利益とも上げていきたい」と意欲を示した
 



 Index