ヒマシ油
   ロッテ相場は1700トン台で高止まり  
  インド需給は来年もタイト
 国内サプライヤー価格改定継続
     
   ヒマシ油の国際相場が高止まりしている。インドのヒマシ種子作付けが想定よりも伸び悩んだことがその背景で、前年度の大幅減産によるタイトな需給が17/18年度にも持ち越される可能性が強まっているため。ロッテルダム相場は春先の1800ドル超えからは軟化も、現状1700ドル台をキープし、高値圏で推移している。国内サプライヤーは年初から価格改定を進めているが、目標とする額には届かず、採算は大きく悪化。インドの需給を考えると、ロッテ相場は来年にかけても高止まりする見込みで、サプライヤー側は引き続き、価格改定に注力する方針を示している。
 16/17年産のインドのヒマシ種子生産が105万トンと、前年比25%の大幅減となったことから、ヒマシ油のロッテ相場は16年末から上昇。需給ひっ迫が明確になるにつれ、右肩上がりの展開に拍車がかかり、今年4月初めには1,855ドルまで急騰した。これは、直近最安値の16年上期と比べ50%を超える高値。この高値相場を受けて、インドの新穀の作付けは増加すると見る向きが大勢となり、4月にピークを打った相場はその後、1,700ドル台まで軟化。作付け増への期待から、相場はその後も下押しするものと見られていた。
 しかしながら、インドのヒマシ種子作付けは思いの外、拡大することはなく、生産 を大きく回復させるまでには至らないとの見方が浮上。今秋に開催された中国での会議によると、主産地グジャラート州のヒマシ種子作付 積は前年比3%増にとどまったという。過去3年平均との比較では17%減で、相場高を受けてヒマシの作付を増やすという期待は完全に裏切られた格好となっている。
 こうした作付けの状況から、17/18年の種子生産予想は120万トンにとどまっている。前年との比較では14%増となるものの、前年度の140万トン、その前の127・5万トンを下回る水準。需給バランスを見ると、前年の大幅減産から在庫が底をつくと思われていたが、期初在庫が51万トン強から75万トンに上方修正されたことから、当初ゼロとされた期末在庫は18万トンとなり、結果、今クロップの種子供給 は138万トンの見通し。一方で、16/17年は確かに大幅減産となったものの、繰越在庫が75万トンあったことから総供給 は180万トン。従って、17/18年の生産 が120万トンと前年から15万トン増えたとしても、種子の供給 自体は前年から2割を超える減少となる計算。ヒマシ油の総供給 も63・5万トンにとどまり、前年比23%減となる見通し。
需要量は、ヒマシ油輸出 が56・5万トン、誘導体向けが13万トン、国内消費が5万トンのトータル74・5万トンと前年並みを見込むとすると、在庫は計算上マイナスとなり、まさに需給のひっ迫を裏付ける数字となる。
 インドの需給バランスを考えると、ヒマシ油相場の値下がりはなかなか想定しづらい。現地サプライヤーも、来年に向かって1段高となる可能性を指摘しており、次のモンスーンシーズンまでにロッテ相場は2,000ドルを突破するとの見方も出ている。また、中国の需要が堅調といい、同国のセバシン酸工場が操業継続となれば、相場をさらに押し上げる要因ともなる。
 国内サプライヤーは年初から価格是正に取り組んでいるが、目標とした値上げ幅には届かず、厳しい採算環境に置かれている。ロッテ相場を基に円換算した国内価格は現状、直近安値の16年1〜3月期と比べ5割の値上がりを見せている。ロッテ相場の下げが期待できない中、サプライヤー側は今後も引き続き、「国際相場の上昇に見合った国内価格形成に向けて、一層努力していきたい」と強調している。
 



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