ヤ シ 油 
 ロッテ相場1,400ドル台前半に軟化
  パーム油下落などに追随し
 比コプラ生産は順調に回復傾向

     
   ヤシ油相場は年末にかけて軟調な動き。フィリピンのコプラ生産が順調なことに加え、パーム油の大幅下落が圧迫要因となっている。ロッテルダム相場は先週後半現在で1,400ドル台前半まで値を下げている。今年は天候等に問題はなく、来年にかけても「コプラの供給に関しては不安要素はない」(トレーダー筋)という。一方で、世界的にオレオケミカル需要は堅調で、「現在のレベルからさらに底割れする方向にはない」(同)と指摘。パーム油も底値圏まで下がっているものと見られ、当面は底堅い展開になるものと予想される。
 フィリピンのコプラ生産は、エルニーニョによる16年の減産から着実に回復傾向をたどっているものの、過去5年平均との比較では微増にとどまっており、やや回復に時間がかかっている。これが今年前半のヤシ油相場高騰の一因となったことは確かだ。一方で、秋以降は基本的に軟調な展開。「さらなる値上がりを見込んで夏前にホールドしていたディーラーらが、パーム油・パーム核油の下げに追随する動きとなったヤシ油を見て、抱えていたコプラを売りに出した」(同)ことが、その背景にあったものと見られる。
 そのマレーシアのパーム油相場は、リンギット高や11月末在庫の積み上がり、輸出低調で大きく値下がり。先物相場は3月きりで2,400リンギ台まで下落している。一方で減産期入り、年明けにかけては中国の旧正月向けの需要が入るものと見られ、そろそろ下げ止まるとの見方も強い。
 フィリピンのコプラ生産は今年の降雨状況が良好で、「18年の供給に関して、不安要素は聞かれない」(同)という。一方で、オレオケミカル需要は堅調で、ヤシ油相場がこのまま底割れする環境にもないとしている。マレーシア・パーム油の動向次第の側面が強いが、当面は現状のレンジで底堅い展開が続くものと見られている。
 今年のフィリピン・コプラ生産量は第1四半期(1〜3月)が74万5,762トンで前年同期(45万8,520トン)比63%増、第24半期(4〜6月)が53万3,118トンで同(44万2,764トン)比20%増、第34半期(7〜9月)が58万6,652トンで同(55万4,821トン)比6%増。第4四半期は、10月が16万8,420トンで前年同月(23万4,190トン)比28%減、11月が21万8,508トンで同(21万146トン)比4%増。1〜11月累計では225万2,460トンとなり、前年同期(190万441トン)と比べ19%増となった。過去5年平均(221万985トン)との比較では2%増。
 一方、ヤシ油の輸出 は第1四半期(1〜3月)が29万8,839トンで前年同期(14万8,511トン)比101%増、第24半期(4〜6月)が16万6,967トンで同(13万8175トン)比21%増、第3四半期(7〜9月)が19万4,406トンで同(18万8160トン)比3%増。第4四半期は、10月が5万280トンで前年同月(9万6,595トン)比48%減、11月が8万2,350トンで同(8万856トン)比2%増。1〜11月累計では79万2,842トンとなり、前年同期(65万2,297トン)と比べ22%増となった。過去5年平均(79万4,458トン)との比較では2%減となっている。
 


 日本植物油協会