国産原料油脂
   1月渡し米油商談が据置き決着  
  パーム油安価で需要を優先
 飼料米増加で原料生糠発生減少
   
   家庭用を中心に依然として米油の健康面や機能面での人気は継続しており、供給 の不足分を補填し全体の3割と云われる輸入米油価格は為替の円安から、前年同期に比べキロ当たり10円以上値上がりしており、製品コストを圧迫している。
 加えて、昨年前半まで堅調であった国産原料の生糠集荷については、減反政策見直しから、飼料米への転作が進む中で、食用米についても昨年の天候不順や台風の影響から生産が減少し、米価上昇の要因となって糠の発生にも影響が出ている。
  この様な環境の中で行われていた加工油脂メーカー及び製菓メーカー向けの2018年1月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回12月渡しの平均決着価格と同値据置きで決着した事を明らかにした。
 今回の据置き決着で国内の本年1月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり240〜241円で流 する事になる。
  2018年1月と9カ月連続での据置き決着となっている。
 国産だけでは不足気味の米油供給をカバーするための輸入原油の状況は、昨年11月の輸入実績が、各国合計で2536トンと、7月に前年実績を下回って以来、5カ月振りに前年実績を13・5%上回った。
 輸入増加の背景には「スナック系米菓子や揚げ煎餅等の生産好調を受け、12月のバルク出荷が堅調な事から、事前に米油の供給増が予想され11月の米油輸入が増加したものと見られる」(米油メーカーバルク販売責任者)として、昨年末の米油出荷が好調であった事を明らかにした。
 また、原料生糠の需給状況については、国産米による原料生糠の発生減少が懸念されている。政府が農地の有効利用から減反政策を見直し、補助金を付けて飼料用米の作付けを奨励した事から予想以上に飼料米に転作する農家が増加した。
 飼料米は、精米しないで玄米をそのまま、家畜に与えるケースが多い事から、転作が進んだ分、生糠の生産が減少する事になる。この様な背景から、昨年11月までは、エノキ茸の生産調整等から堅調だった原料生糠の集荷も今後減少する事が予想されている。
  搾油原料の菜種、大豆が高原相場に張り付く中で、1〜3月の中性油(大豆・菜種油)ローリー物商談は、積み残し分の最値上げが予想され、米油についても輸入米油のコスト上昇分を製品転嫁したいところであるが「値上げをして、大豆油、菜種油との格差が、これ以上拡大すると、米油の需要自体が減少する恐れがある。また、ブレンド用のパーム油が生産地の需給緩和から価格が低迷しており、これまでも比較安値からパーム油のブレンド比率は増加している。これ以上値上げを行うと、パーム油のブレンド比率がこれまで以上に増加する懸念もある」(同)として、他の油脂との比較高値から、米油が値上げしずらい状況にある事を示唆した。
 国内のバルク向け米油需要については「ジャガイモ不足が解消されて、カルビーなどのポテトチップスメーカーの棚割りも回復しており、バルク向け米油出荷も例年並みに戻っている」(同)として、ポテチ向けのバルク出荷が回復してる事を明らかにした。
 



   U S D A 14