日本マーガリン工業会
   連携を強化し食生活向上に貢献
  郡会長が賀詞交歓会で決意
 大池、戸田、吉村の三氏に感謝状
   
   日本マーガリン工業会(東京都中央区・郡昭夫会長)は12日、東京・大手町のLEVEL XXⅠスタールームで「日本マーガリン工業会創立70周年記念・平成30年新年賀詞交歓会」を開催した。
 同工業会は昨年、創立70周年を迎えた。当日は70周年を記念し、会員として業界発展に尽力した、前会長の大池弘1副会長(日油会長)、元会長の戸田信之氏(月島食品工業社長)、吉村直樹副会長(マリンフード社長)の3氏に農水大臣感謝状が授与された。
 賀詞交歓会では、はじめに郡昭夫会長(ADEKA社長)が「昨年、日本マーガリン工業会の前身である『日本人造バター工業会』が創立され、70周年となった。マーガリンは19世紀のフランスで、バターの代用品として作られたのが始まりだが、わが国においても明治41年には最初の国産マーガリンの製造が始まった。昭和22年に『日本人造バター工業会』が設立され、昭和27年に『日本マーガリン工業会』へと改称された。戦後、パン食を中心とする食生活が普及する中で、マーガリン・ショートニングの需要も増大し、製造現場においても、オートメーション化などの技術革新が進み、良質なものを低廉な価格で供給することができるようになった。高度成長の時代を迎えて国内市場も拡大し、マーガリン業界においても 産効 は顕著であり、生産 は増大。また、食生活の多様化・高品質化から、数々の新製品が生まれた。この間、マーガリン・ショートニングなどのJASの制定や数次にわたる改正、検査体制の充実等がなされてきた。その後、変動相場制への移行や第1次及び第2次の石油危機などの世界経済の激しい動きなどに見舞われる中、こうした多難な時期を乗り越えて、現在に至っている」。
 「消費も成熟の時代を迎えて、グルメ志向や健康志向へと移り、業界としてもそれに応じた対応が必要になってきた。食の安全と安心への対応として、トランス脂肪酸の低減に向けた対策やHACCPへの対応などにも取り組んできた。平成に入り、食用加工油脂の生産 も70万トン前後まで拡大してきたが、これもひとえに本日お集りの農林水産省や関連業界、報道関係等の皆さまのご支援とご鞭撻の賜物であり、当工業会創立70周年を迎え、改めて深く感謝の意を表する次第である」と工業会の70年の歴史を振り返った。
 郡会長はさらに、「最近の状況を見ると、国内経済は緩やかな回復過程に入り、対外的には、11月のTPP11協定の大筋合意、12月の日EU・EPA交渉の妥結が実現し、昨年は国際的な自由化への道筋が整った年でもあったが、海外政治情勢は北朝鮮による核・ミサイルの脅威や米国トランプ政権に見られるような自国第1主義の動きなどもあり、国際的な緊張が高まった。そうした中、国内では、少子高齢化を克服すべく、人工知能やロボットなどを活用した『生産性革命』や人生100年時代を見据えた『人づくり革命』が政府主導によって進められ、将来への布石を打っている。反 、大手企業による不正発覚が続出し、信用の失墜、 ては経営を揺るがすような事態も発生した。明るい話題としては新年早々、偉業を達成した将棋の羽生永世7冠と囲碁の井山7冠に国民栄誉賞が授与されることが正式に決定した」と内外情勢に言及。
 その上で、郡会長は「食品業界の動向を見ると、円安の影響も含め原材料価格の上昇に見舞われ、さらに国内市場が縮小傾向の中、海外市場への展開も進んでいる。食品表示をめぐる動きとしては、昨年の9月から順次、全ての加工食品において原材料の産地が表示されることになった。また、現在、遺伝子組換え表示制度に関する検討会が開催され、表示対象品目の拡大を含めた検討もなされている。私ども食用加工油脂業界においても、厳しい経営環境の中、食品表示問題等に円滑かつ適切に対応していかなければならない。同時に、健康に好ましくない影響があるとされている油脂中の危害物質について、国際的な動向を踏まえ、低減対策等に引き続き取り組んでいく必要がある。食の基本は、バランスの良い食生活を心がけることにある。その一助となるように引き続き、10月24日の『マーガリンの日』の取り組みなど、消費者ニーズも踏まえた商品のPR活動等にも取り組んでいく。日本マーガリン工業会は会員間の連携を強化し、食の安全・安心への対応や商品の安定的な供給確保の取り組みを じて、わが国の食生活の一層の向上に貢献していきたいと考えている」と決意を述べた。
 この後に行われた感謝状授与式では、農水省の新井ゆたか食料産業局審議官から大池、戸田、吉村の三氏に感謝状が授与。三氏を代表して大池副会長が「会長をはじめ、会員の皆さま、関係業界の団体の皆さまのご臨席の場で、このような晴れがましい場で感謝状授与式を挙行していただき、誠に身に余る光栄である。厚く御礼申し上げる。日本マーガリン工業会は昨年で70周年を迎えたが、多くの先達のご尽力により、業界の健全な発展を主導する組織として、会員相互の信頼関係のもと、時代の要請に応えてきた。最近では食の安全・安心、安定供給を使命として食品表示問題への対応やトランス脂肪酸の低減対策等に業界として取り組んできた。また、2015年には需要拡大に向けた取り組みとして10月24日『マーガリンの日』を制定した。このたびの感謝状の授与はひとえに、こうした工業会の取り組みが評価されたものと考えている。私どもが協会の運営に携わり、会務を滞りなく遂行できたのも会員の皆さまのご支援・ご協力、そして農水省をはじめ、関係業界・団体のご鞭撻の賜物であり、改めて感謝申し上げる。今後とも一同、日本マーガリン工業会、業界の発展のため、微力ながら貢献していきたいと考えている」と感謝の言葉を述べた。
 



 関西油脂連合会 188