国産原料油脂
   2月米油バルク商談据置き決着  
  米価上昇で糠の発生が低迷 輸
 入原油コスト高で値上げ示唆
   
   国内の米油需給は、家庭用を中心に依然としての健康面や機能面での人気が継続しており、年末の需要も堅調で、1月は不需要期にも関わらず出荷は好調であった。在庫が枯渇し、現在は3月からの春の需要期に向け在庫を積み増す環境となっている。
 米油メーカー筋は6日、この様な環境の中で行われていた加工油脂メーカー及び製菓メーカー向けの2018年2月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回1月渡しの平均決着価格と同値据置きで決着した事を明らかにした。
 今回の据置き決着で国内の本年2月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり240〜241円で流通する事になる。
 2017年からの米油バルク商談の経緯は、4月渡しで円安による輸入米原油の価格高騰を背景に、7カ月振りにキロ当たり5円の値上げで決着して以来、5、6、7、8、9、10、11、12月、2018年1、2月と10カ月連続での据置き決着となっている。 また、国内の原料生糠がキロ当たり2円上昇している事や、国内の米油の供給不足をカバーする輸入原油のコストが為替の円安等から上昇しており「4月からの値上げに向けて検討に入った」(バルク販売責任者)として、米油の搾油・輸入コストの上昇から、4月以降の値上げについて検討している事を示唆した。
 国内の米油需給環境は、依然として家庭用がリードする展開で、業務用斗缶も外食向けで機能面の有利性から前年増で推移している。
 問題は加工食品向けのバルク需要で、2015年にTV等で、米油の健康 での評価が再認識され、家庭用の需要が急増し、加工用にノンデリが発生した。その時に加工用はパーム油等の他の油脂にシフトした経緯があり、現状は回復段階となっている。
 国内の原料事情は、2017年は全面的に堅調であった国産原料の生糠集荷が①米価の高騰による新米需要の低迷②飼料米増加による生糠の発生減少③エノキ茸向け需要の回復——等から、原料集荷が低迷傾向となっている。 昨年の天候不順や台風の影響から米の生産が減少し、米価上昇の要因となって精米減少で糠の発生にも影響が出ている。
 因に昨年末12月の米糠の原料処理量は2万8,447トンで、前年同月に比べ1,526トン(5・1%)の減少に転じている。
 国産だけでは不足気味の米油供給をカバーするための輸入原油の状況は、昨年前半のポテチ向け原料じゃがいも不足を反映して、2017年の年間輸入 が2万2,852トンで、2016年の同2万9,973トンに比べ、7,121トン(23・8%)の大幅な減少となっている。
 ポテトチップス向けについては「メーカー間の価格競争が激しくなっており、生産増に追随して、米油の需要も回復傾向にある」(同)としている。 昨年の原料生糠の集荷増加等から、国産米油の抽出は増加した。農水省発表による2017年12月の油糧生産実績による米原油の年間生産 は6万5,731トンで、前2016年の同6万3,408トンに比べ、2,323トン(3・7%)の増加となっている。
 輸入原油のマイナス分と国産米油の増産分を単純に合算すると、4,798トンのマイナスとなる。昨年前半のジャガイモ不足によるポテチ向けの米油需要低迷が、このマイナス分に繋がったものと見られる。
 


 ひまし工業会