製油各社
    菜種中心に原料コスト上昇響き
   第3四半期も減益決算計上
 油価是正浸透も目標額に至らず
   
   製油各社の18年3月期第3四半期決算は、原料調達コストの大幅上昇に加え、物流費や資材価格の値上がりを受けた採算悪化を改善すべく、10月から改めて価格是正に取り組んだが、目標とした値上げ幅に届かず、各社とも引き続き減益決算を計上する結 となった。原料コストは1〜3月も厳しい状況。カナダ菜種が高止まりしており、菜種の採算は依然として厳しいまま。比較的良好だった大豆に関しても、ここにきてシカゴ相場は再び10ドル乗せと、4月以降のコストにも暗雲が漂い始めてきた。各社とも 期の目標達成を目指して、現在も価格改定に注力。着実に値上げは浸透しているものの、年度末に向けて積み残し分の油価是正を完遂させるためには、各社一様になお一層の努力が求められている。
 製油トップの日清オイリオグループの第3四半期は、ISF、大東カカオを中心とする内外の加工油脂事業が増益と、引き続き堅調に推移したが、国内の油脂・油糧事業の採算が大きく悪化。主力の油脂・油糧が前年同期と比べ22・5億円の減益となったことが響き、連結営業利益は74億円にとどまり、前年同期を2割強下回る結 となった。J-オイルミルズの営業利益も30億円で同47%減と上期からの厳しさが継続している。昭和産業の油脂食品事業も営業利益は19億円で同25%減。
 収益悪化の要因は、原料調達コストの上昇に尽きる。とくに、ウィニペグ定期の高止まりを背景とする菜種コストの高騰が各社の採算を直撃。菜種を中心とする中堅各社においては、赤字となるメーカーが出るなど厳しい決算を余儀なくされている。さらに物流コストの上昇、包装資材もほぼ一様に値上がりしており、こうした取り巻く環境の悪化は、この1〜3月もまったく変わっていない。製油各社は昨年10月から、再度の値上げを実施。バルクを中心に、製油側の危機感が反映され、この数年では見られなかった値上げの実勢化が図られたが、それでも、現段階で「目標とする値上げ幅には至っていない」(製油筋)ことが、上期から引き続く大幅減益につながった。
 原料相場は、米国大豆、カナダ菜種とも過去最高の生産 が確定している中、下げるどころか、直近は逆に値上がりしている。年明け以降はアルゼンチンの乾燥懸念が強気の要因となっており、シカゴ大豆は再び10ドル超えの高値圏入り。カナダ菜種も定期相場は500カナダドル台と上昇傾向を示している。
 製油各社とも今1〜3月、積み残し分の値上げに注力しており、2月後半、3月と段階的に実勢化していくものとみられる。一方で、このままの原料状況が続けば、新年度の4〜6月においても、スタートからさらなるコストアップに見舞われる可能性が強い。斗缶など資材価格が値上がりする中、物流費の上昇も続いている。掲げた価格改定を早期に完遂し、収益の改善、 期計画の利益に少しでも近づきたい。
 


 昭和産業(株)