国産原料油脂
   3月米油バルク商談据置き決着
  輸入油、糠高でコスト上昇
 次回商談でのキロ5円値上げ示唆
     
   国内の米油バルク積み商談の環境は、3年前の2015年にTV等で、米油の健康面での評価が再認識され家庭用の需要が急増した。その反動で加工用にノンデリが発生し米油を十分に供給出来なかった経緯があり、その時にパーム油等へシフトしたものが完全には回復していない。
 米油メーカー筋は週明けの5日、この様な環境の中で行われていた加工油脂メーカー及び製菓メーカー向けの2018年3月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回2月渡しの平均決着価格と同値据置きで決着した事を明らかにした。
今回の据置き決着で国内の本年3月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり240〜241円で流 する事になる。
 2017年からの米油バルク商談の経緯は、4月渡しで円安による輸入米原油の価格高騰を背景に、7カ月振りにキロ当たり5円の値上げで決着して以来、2017年5月以降は、本年3月まで11カ月連続での据置き決着となっている。
ただ、1月末までの為替の円安傾向から輸入米原油が上昇している事や、国内の原料生糠がキロ当たり2円上昇している事等から「次回4月渡し商談では、気温が高くなり、生糠の酸価が上昇し歩留まりが悪化する事から、米油の抽出コストが上昇する事で、キロ当たり5円程度の値上げをお願いする事になる」(バルク販売責任者)として、原料の酸価上昇、米油の抽出・輸入コスト高から、4月以降の値上げの可能性を示唆した。
 米油需給は、健康面や機能面での人気が継続しており、依然として家庭用がリードする展開で、業務用斗缶も外食向けで機能 の有利性から前年増で推移している。バルク向けもジャガイモ生産の回復からポテトチップスメーカー向けの出荷も例年並みの出荷実績まで回復している。
 年末から1月に掛けての需要も堅調で年末の国内在庫が減少し、年明け後の原油輸入は急増している。
国内の原料事情は①米価の高騰による新米需要の低迷による糠の発生減少②減反政策解除による飼料米増加での生糠発生減少③運転手減少による集荷運賃の上昇④原料生糠需給逼迫による集荷価格のキロ当たり2円の値上げ——等から原料コストも上昇している。
因に本年1月の米糠の原料処理 は2万4,709トンで、前年同月に比べ483 トン(1・9%)の減少となっている。1月の米原油生産は4,777トン(対前年同月比96・1%)に減少している。
 1月末の米原油在庫は1,654トン(同108・7%)と、前年に比べると増加しているが、1カ月の生産 にも満たない低水準が続いている。
国産米原油の供給不足分をカバーする輸入原油の1月末在庫は792トン(同85・2%)に低迷している。
輸入原油の状況は、昨年前半のポテチ向け原料ジャガイモ不足を反映して、2017年の年間輸入 が2万2,852トンで、2016年の同2万9,973トンに比べ、7,121トン(23・8%)の大幅な減少となっている。
 本年1月の米油輸入は、年末の在庫不足をカバーするために多めに輸入され、各国合計が2,970トン(内、原油2,528トン、精製油442トン)と、前年同月に比べ1,770トン(147・5%)の急増となっている。輸入単価は前年同月に比べトン当たり3370円(3・3%)上昇している。
 



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