亜麻仁油
   インキ、塗料など工業用は漸減に
  17年の生産、輸入2割弱減 
 食用需要は堅調、家庭用が伸長
     
   国内のアマニ油需要は、引き続き漸減傾向。インキ、塗料向けなど工業用が減少しており、17年の供給量はついに7000トンを割り込んだ。10数年前までは年間2万トンのマーケットだったが、08年のリーマンショックを境に1万トンを割り込み、以降も右肩下がりの展開となっている。一方で、オメガ3の健康訴求を背景に、食用での需要は今期も堅調な動き。えごま油とともにサプリ的オイルの一翼を担い、家庭用に新たなマーケットを確立したといっていい。
 主力のインキ、塗料向け需要は、依然として低調に推移。経済産業省生産動態統計によると、16年度(16年4月〜17年3月)の塗料生産 は66万9137トンで前年比2・2%減、インキ生産量は25万3310トンで同5・0%減。今年度4〜11月については、塗料生産 が45万8966トンで前年同期比1・5%増とやや持ち直しているが、インキは16万1759トンで同4・8%減と低迷。インキに関してはここまで、各月とも前年実績を下回って推移している。インキメーカーの海外生産拠点移設に加え、大きいのはやはり、電子媒体の普及発展。スマートフォンがその代表例だが、アマニ油の大得意先である高級グラビアを含め、印刷物自体が減少していることがインキ需要の減少に拍車をかける格好となっている。
 こうした需要減を受けて、17年(1〜12月)のアマニ油生産 は1187トンで前年比18・5%減、輸入 も5810トンで同19・3%減と、いずれも大幅減となった。遺伝子組み換え問題で1気に需要が減退した飼料用に関しては盛り返しつつあるようだが、全体需要に占める割合は数%に過ぎない。ただ、減ったとはいえ、アマニ油を外せないユーザーが存在していることも確か。「リーマンショック以降の10年、インキ、塗料の主力ユーザー側のニーズの視点、さらに価格が割高であるといったコスト の両方からの圧力で、アマニ油の国内需要が大きく減少したことは間違いない。しかしながら、使っていただいている得意先がいることも事実で、我々としては引き続き、安定供給に注力していく」(国内サプライヤー筋)と強調している。
 一方、オメガ3脂肪酸の健康効果が継続してメディアで取り上げられていることもあって、家庭用食用油市場において、アマニ油は確固たる地 を築き上げている。今期4〜12月は重 ベースで前年比22%増。日清オイリオグループが注力する「かけるオイル」の1翼を担う商品でもあり、今後も堅調な動きが予想されている。
原料事情は、カナダの17/18年産のアマニ生産 は、有力サプライヤーによると54万8000トンで前年比7・3%減。米国も減産となったことから、需給は引き締まり感が出ている。コスト環境は依然として厳しく、国内の値決めについてサプライヤー側では、4〜6月渡しに関しても「キロ5〜10円の値上げをお願いしている」と強調。なお、今クロップは、品質面には問題はないという。
 



 日本フードサービス協会(JF)