不二製油グループ本社㈱
   「PBF〜植物性食新時代」発表会
   清水社長が概要と取り組み 
 食で環境など社会問題の解決に貢献
     
 
PBFについて説明する清水社長
 (続報)不二製油グループ本社㈱(大阪市北区・清水洋史社長)は8日、都内で「Plant-Based Food(PBF)〜植物性食新時代〜発表会&試食会」を開催した。将来の世界的な人口爆発と食糧不足、さらに、欧米などでは安全性・環境への配慮を背景にPBF(植物性由来食)のニーズが高まりつつある中、当日は日本、米国の生活者を対象とした「食への意識に関する調査結 」から判明した植物性食のニーズの高まり、とくにミレニアル世代(2000年の段階で成人だった人、1980年以降に生まれた人)に定着しつつある実態を紹介。その後、清水洋史社長がPBFとその取り組みについて説明。相模屋食料の鳥越淳司社長が不二製油の低脂肪豆乳を使用した新商品「BEYOND TOFU」について説明した。
 発表会では、不二製油グループ本社マーケティンググループの冨永友香里氏が「食への意識に関する調査結果」の概要について紹介。日本国内では健康志向の高まりを背景に、肉類や乳製品以上に、たん白源として「大豆」が求められていること、とくに今後の市場を牽引するミレニアル世代において「PBF」が定着しつつある実態を明らかにした。さらに、米国ミレニアル世代においては、安全性や環境への配慮から動物性食を減らしたいという意向が強く、大豆製品や技術革新で誕生した「PBF」が受け入れられているという実態も浮き彫りになった。
提案されたPBFの多彩なメニュー
 引き続き、清水社長が「PBF」とその取り組みについて説明した。清水社長は「不二製油という会社は、植物性の原料を使い、いろいろな加工食品をやっている会社、一言でいうと素材メーカー、中間素材メーカーという 置付け。会社に入った時に、植物性の油脂と大豆でできた生活産業と教わった。これを簡単に英語で言うと『Plant-Based Food』となる。当社の二代目社長、実質的な創設者である西村政太郎が『大豆をやれ』と私たちの上司に言ったということだ。『君の子供ができた頃では、私の言っていることはわからん。子供の子供ができた頃に少しはわかる』と言ったそうだ」と同社の歴史を紐解いた上で、世界人口の増加と食糧不足、水不足が今後の世界的な大きな課題になるとし、「PBF」がそうした問題を解決していく一つの道筋になるとの見解を示した。
 清水社長は「人口増や食糧、水、環境などの社会問題に対して、課題を解決するような会社でないと生き残れないということを、現在の経営学では言われている。これをESGという。このことを正 から取り上げることができる会社がたくさんあるだろうか、実はそうではない。不2製油はESGを身をもって解決できる会社、環境や社会の問題を解決することを本業でできる会社の一つであると私は考えている。『PBFS』、S=ソリューションズをつけて、お客様から見た時に、どんな問題の解決になるのか。どういう解決の仕方かというと、2050年にいまのような食べ方をすると、たん白質だけでなく食糧はほとんど足りなくなる。とくに先に足りなくなるのは動物性のたん白であり、肉、魚、牛乳など。従って、人類が生きてくためには食べ方を変えなければならない。植物を食べて、動物を少し減らす。動物は植物を食べて身を作るわけであり、植物を人間が食べることによって、そのメカニズムが変わっていくということを意味する。それを『PBFS』と言っているわけである」と「PBFS」について説明。
 その上で「ミレ二アル世代は志向が違う。とくに欧米では、世界の環境破壊の加速や異常気象による地球環境の変化に非常に反応がある。何故か、子供のころから環境教育を受けてきたからだ。不二製油は大豆というたん白質を50年以上研究してきたが、一方で油脂を研究してきた。これが大きい。たん白質は無味無臭のもの。お肉もミルクも実は、味の主たる成分は油である。従って、たん白だけでおいしいものを作るのは非常に難しかった。たん白と油脂の両方を研究している会社はそうはない。世界でも非常に珍しい。我々は『PBF』を使い、SDGsの考え方を突き抜けて、人々のために食で社会問題の解決に貢献していきたいと考えている会社である」などと今後のPBFの展開について、強い意欲を示した。
 引き続き、相模屋食料の鳥越社長が3月31日から、不二製油のUSS製法による低脂肪豆乳を使用し、発酵技術を取り入れた今までの豆腐とは全く異なる次元の食感・質感を実現した「BEYONDTOFU」を新発売すると発表。鳥越社長は「豆腐を超えた豆腐ということで『BEYOND TOFU』と名付けた。まるでチーズのような豆腐で、今までに経験したことのない豆腐である。常識を超える削る、かける、溶ける豆腐となっており、豆腐の世界が大きく変わる、無限の可能性がある。発売日は豆腐に革命を起こす日になるだろう」と強調した。
 同社第三工場に専用ラインを導入。三角形のブロックタイプ150gが498円(税)、キューブタイプ50gが278円(同)。初年度売上げ5億円、将来的にはクリームチーズ、カマンベールタイプなどを開発し、シリーズで10億円の売上げを目指す。
 



 ひまし油