ヒ マ シ 油
   インドの種子生産135万トンに増加
  期初在庫少なく総供給量減 中
 国の需要堅調で需給はタイト
     
   2017/18年のインド・ヒマシ種子生産量は135万トンの見通し。16/17年の105万トンと比べ29%の大幅増となった。2月後半にインドのグジャラート州で開催された「第18回世界ヒマシ会議」(インド搾油協会主催)で示されたもの。種子生産は増加するも、前年の減産を受けてヒマシ油のトータル供給 は二割強減少する見込み。一方で、中国の需要が堅調でタイトな需給が継続することは確実とみられ、ロッテルダム相場は当 、大きく下落することは想定できない。 前年の大幅減産を背景とするヒマシ油相場の高騰から、今クロップの作付 積は当初、増加するとの見方が多かった。しかしながら、結 的にはインド全体で前年を5・7%下回る79万2,000ヘクタールと、過去7年間で最低の作付面積となった。これについて、国内サプライヤー筋は「昨年はモンスーンが順調で、平年並みの降雨 が確保されたことに加え、ヒマシ油相場が昨年春の高騰(4月に1800ドル超え)から軟化し、1,600〜1,700ドルの範囲内で落ち着いたため、農民がより収入が見込める綿花、落花生の作付を優先したものとみられる。また、政府最低価格支持にヒマシが含まれていないことも、他の種子を選ぶ要因になったものと思われる」と指摘している。 州別の作付面積は、グジャラート州が59万5,000ヘクタールで前年比5・3%増えたが、このほかの州はいずれも大幅減に。結果、全体の作付面積は減少したものの、種子生産量は増加している。これは、最大産地のグジャラート州の作付が増えたこと、さらに単収が良かったため。「天候が全面に良好だったことはもちろん、同州には大手メーカーが集中しており、ハイブリット種子の作付けを増やしていることなどが高単収につながっている」(国内サプライヤー筋)としている。 一方で、17/18年のインドの需給を見ると、タイトな状況が継続する見 し。前年の大幅減産が影響している。期初在庫が25万トンの予想となっていることから、ヒマシ種子のトータル供給量は160万トンと前年比22%減、ヒマシ油の総供給 も73万5,000トンで同22%減の予想。供給減が見込まれる中、ヒマシ油の輸出量は65万トンで同4%増、中国の堅調な需要が後押しする形で過去最高との見方だ。会議では、18年の中国のヒマシ油輸入量を28万トン(前年26万7,000トン)、消費 を30万トン(同28万7,000トン)と予測。中国のヒマシ油需要は経済発展に伴い、右肩上がりの展開で、輸入量は14年の17万3,000トンと比べ62%、消費は同20万8,000トンから44%と大きく伸びている。 中国については、ヒマシ油消費の6割がセバシン酸製造原料。18年に関しても経済成長に伴って、緩やかではあるが増加するものとみられている。ただ、会議では「電気自動車への転換政策の影響で、来年度以降の自動車向けの需要は弱くなっていく可能性があるとの指摘があった」(国内サプライヤー筋)という。また、「中国のヒマシ生産が18年に15万3,000トンに増加(17年実績3万5,000トン)するとの予測もあり、これが現実となれば全世界での供給不足は緩和される」(同)ものとみられる。 需給見通しでは、期末在庫は計算上、マイナスとなっているが、「もちろん、そうなることはないにしても、タイトな需給が継続することは間違いない」(同)。現状、ヒマシ油のロッテルダム相場は1,600ドル前半で推移しているが、少なくとも次のクロップの見 し、あるいはモンスーンの状況等が見えてくる夏場あたりまでは、このまま高止まりする公算が強い。  



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