マレーシアのパーム油
   マレー相場は当面弱基調続くか  
  2月在庫は予想上回る水準
 インド関税上げ、輸出低調も圧迫
     
   マレーシアのパーム油相場は、今週も上値が重い展開。インドの輸入関税引き上げというインパクトの強い弱材料を引きずる中、事前予想を上回った2月末在庫、3月の生産が順調との見方、輸出需要の低迷が重なり、先物相場は2,400リンギ台での推移が続いている。アルゼンチンの乾燥懸念で堅調なシカゴ大豆、大豆油相場が下支えする局 もみられるが、全 の基調は弱気が支配している。14日の先物相場は5月きりで前日比27リンギ高の2,440リンギ。FOB価格はRBDパーム油で4〜6月積み657・50ドルで推移している。この日は、前日の米大豆油高に支えられた。
 インドの輸入関税引き上げを受けて、相場は3月入り後、値を下げる局 が目立っている。同国は3月1日から、パーム原油と精製パーム油の輸入関税を44%、54%にそれぞれ引き上げており、輸出需要の鈍化予測が相場を大きく圧迫した。今月9日には2,376リンギまで下落し、中心限月としては16年8月初旬以来の2,400リンギ割れまで落ち込んだ。
弱基調を後押しする格好となったのが12日発表の2月需給統計。月末在庫が事前予想を上回ったことがさらに相場を圧迫した。MPOB(マレーシア・パームオイル・ボード)によると、今年2月分のマレーシア・パーム油需給統計によると、当月の原油生産量は134万2,805トンとなり、前月と比べ15・4%減となった。前年同月(125万8,539トン)との比較では6・7%増。
 在庫量は原油在庫が156万1,544トンで同0・8%減、精製パーム油在庫は91万6,309同6・2%減。この結 、トータル在庫 は247万7,853トンで同2・8%減となった。前年同月(145万9,361トン)との比較では69・8%の大幅増。輸出 は131万2,295トンで前月比13・3%減、前年同月(110万7,768トン)との比較では18・5%増となった。
 事前予想の平均は、生産量が139・6万トン、輸出量が133・3万トン、在庫量が237・1万トン。予想を10万トン近く上回った在庫 が弱材料に作用した。
 3月前半の輸出需要が低調に推移していることも弱気を映す。SGSによると、3月1〜10日までのマレーシア・パーム油輸出量は33万9,931トンとなり、前月同期(42万1,179トン)と比べ19・3%減となった。主な国 内訳は、中国が1万5,000トン(前月同期1万3,550トン)、EUが7万6,825トン(同11万9,281トン)、インドが8万9,250トン(同7万9,220トン)、パキスタンが2万400トン(同1万5,000トン)、米国が1,000トン(同4万1950トン)など。
 ITSでは、35万8,150トンで同(40万7,207トン)比12・0%減。
今後の相場についても、目先は弱含みか。堅調な米大豆・大豆油が下値を支えるものの、それ以外の内外要因は強調材料に乏しい。先週、マレーシアで開催されたPOC(プライス・アウトルック・カンファレンス)での各アナリストの相場見 しは2,200〜2,700リンギのレンジ。上値を見ても2,700リンギまでで、決して高値とは言えない相場水準となっている。このまま3月も輸出需要が伸び悩むとなれば一段安、上値は極めて限定的になるものと予想される。
 



 アメリカ大豆輸出協会