日本植物油協会
   第2回五輪組織委員会パーム油調達WG
  MSPOなど推奨認証制度に
 齊藤専務「協会の主張全 採用」
     
   2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、組織委員会が「持続可能な調達ワーキンググループ(WG)」を設け、パーム油の「持続可能性に配慮した調達コード」の検討を進めてきたが、今月9日に都内で開いたWGで、パーム油調達基準の取りまとめ案が大筋で了承された。
 懸案となっていた認証のあり方については、これまでスタンダードとして認識されてきたRSPOに加え、日本植物油協会、油糧輸出入協議会がこれまでのWGでも主張していたマレーシア政府認証のMSPO、インドネシア政府のISPOのいずれも「認証パーム油」として活用できることが明記された。植物油協会の齊藤昭専務理事は、消費者、購入者のためのできるだけ幅広い選択を可能とするべきとの主張が全 的に採用され、RSPO、MSPO、ISPOが平等な形で、推奨すべき認証制度として表記されたことを評価した上で、「RSPOが1定の成 を上げたデファクトスタンダードと評価しているが、歴史は大きく転換してきている。生産国であるマレーシアのMSPOなど自ら認証を立ち上げ、全力を出し始めてきている中、両者が切磋琢磨することが重要だ」などとの見解を明らかにした。
 第32回オリンピック競技大会(2020/東京)は、2020年7月24日〜8月9日の日程で、東京2020パラリンピック競技大会は、8月25日〜9月6日の日程で開催される。
 日本オリンピック委員会(JOC)と東京都により設立された東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、JOC、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会、日本パラリンピック委員会(JPC)、東京都、政府、経済界、その他関係団体とともにオールジャパン体制の中心となり、大会の準備及び運営に関する事業を行っている。
 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の準備・運営段階の調達プロセスにおいて、法令遵守はもちろんのこと、地球温暖化や資源の枯渇、生物多様性の損失などの環境問題、人権・労働問題、不公正な取引等の問題へのインパクトを考慮に入れた調達が重要な課題となってきている。このため、組織委員会は、より具体的な検討を行う「持続可能な調達ワーキンググループ」を設けて調達コードの検討を進めてきた。日本植物油協会は、組織委員会の要請を踏まえ、パーム油及びその認証に関して、「持続可能な調達ワーキンググループ」の場で協会のスタンスを表明してきた。
 こうした中、3月9日に開かれた「持続可能な調達ワーキンググループ」で、これまでの議論を踏まえた、報告原案がとりまとめられた。結果は、植物油協会、さらには油糧協のスタンスである、消費者、購入者のためのできるだけ幅広い選択を可能とすべきとの主張が全 的に採用され、RSPO、MSPO、ISPOが平等な形で、推奨すべき認証制度として表記された。
 齊藤専務理事は、日本植物油協会として「今回の答申案を賛成の立場でコメントする。我々は、RSPOが歴史的にみても、サステナブルの旗を掲げて、環境対応を成しえない当該国に乗り込み、1定の成 を上げたデファクトスタンダードと評価しているが、歴史は大きく転換してきている。こうした西洋型のクラブ方式で、いわば西洋型のモノラルな物差しで測定して、一定の認証のより高いハードルを越えるため、よりお金を払った方がいいとし、各社に順位をつけ、差別化し、競わせることは、生産的ではなく徒労でしかない。しかも、ハードル以上のところのサステを図るだけで、当該国全体のサステに繋がらない。今や当該国が、それに気づき立ち上がってきた。そして、MSPOなど自ら認証を立ち上げ、全力を出し始めてきた。民間認証サイドは、環境ビジネスモデルが壊れて、生存領域を失ってしまうと恐れているかもしれないが、そんなことはなく、両者が切磋琢磨することが重要である。いずれにせよ、これらアジアの国々の自立を同じアジアの日本が東京オリンピックの場で評価することは、まさに環境サステナブルのコペルニクス的転換と高く評価されると考える」とのコメントを明らかにした。
 取りまとめ案はパブリックコメントの結果を踏まえ、4月上旬に開催するWGで正式に決定される予定。
 



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