家庭用マーガリン 
   今期4〜1月物量前年比96%に
  大手二社が部分水添不使用
 取り組み注目、低迷に歯止めを
     
   家庭用マーガリン市場は今期も厳しい状況が続いている。15年6月のトランス脂肪酸報道(米国の使用禁止)以降、前年割れで推移。マーガリンを離れたユーザーは戻らず、一方でパンにオリーブオイルという食べ方が定着化するなど逆風要因が相次いでいる。反転材料が見当たらない中、今年の6月から米国で新たな規制が始まる。さらなる下押しが懸念される中、雪印メグミルク、明治の大手二社は「部分水素添加油脂」の不使用を決めた。低迷市場に歯止めがかかるかどうか、注目されるところだ。
  大手メーカーによると、今期ここまで(17年4月〜18年1月)の市場動向は物 、金額とも前年同期比96%と依然として低調な動きに終始。米国でのトランス脂肪酸禁止報道から今年の6月でまる3年となるが、逆風は続いており、「報道以来、マーガリンを離れてしまったユーザーを戻すことができず、前年割れを覆すことができない」(大手メーカー筋)としている。前期の物 89%というような大幅な前年割れは一巡しているが、「大きくマーケットが縮小した中だけに、今期は前年の水準は維持したかった」(同)と苦境を脱せずにいる。
 トランス脂肪酸報道の件が尾を引いていることは事実だが、バターのひっ迫感が薄らいだことに加え、新たな食べ方としてオリーブオイルの存在感が増していることなども圧迫要因。食パンをトーストする生活者が全 に減ってきていることもマーガリンの減少に拍車をかける格好となっている。2月に関しても大きな流れは変わっていないが、単月で見ると前年同月比98%でやや持ち直している。
 カテゴリー別 の動向は、物量でプレーンタイプが前年同期比96%、グルメタイプが97%、健康タイプが物量98%、ケーキ用が87%ーー。グルメタイプではバター風味が定着化。また、甘味系では雪印メグミルクが昨春の「雪印コーヒーソフト」に続き、今春はベストセラーのソフトキャンディー「不二家のミルキー」とコラボした「ミルキーソフト」を新発売し、話題を呼んでいる。ミルキーの知名度、さらには赤いパッケージが売場で異 を放っており、SNSが先行する形で、人気を集めている。
  この春、家庭用マーガリンにおいて最大の注目点は、雪印メグミルク、明治の大手二社がトランス脂肪酸を多く含む「部分水素添加油脂」の不使用に踏み切ったこと。両社はもちろん、業界としてこれまでも、トランス脂肪酸の低減を進めてきたが、今年の6月、米国で新たな規制が始まることから、もう一歩踏み込んだ対応が必要と判断したもの。独自の乳化技術と結晶化制御技術などを駆使し、「これまでと変わら 風味の良さ、塗りやすさを実現」(雪印メグミルク)するなど、二社の取り組みで市場全体の縮小に歯止めがかかるのかどうか、業界全体がその行方を見守っているところ。「恐らく、米国で新たな規制がスタートする段階で、日本でも再びトランス脂肪酸の報道が多くなることが予想される。今回の取り組みによって、少しでもマーガリン離れに歯止めをかけたい」(大手メーカー筋)としている。  なお、今期4〜1月までの物 ベースでのシェアについては、雪印メグミルクが34%と変わらず、明治が25%で前年同期比2ポイントアップ。J︱オイルミルズは17%で前期のキャンペーンの反動で微減。生協は4%、PB(イオンのトップバリュ)が7%。
 
 



 豆種油斗缶