カナダ菜種
   米大豆高で先物相場再び高値圏
   中国の買いも下支え要因に
 18年産作付面積過去最高を予想 
     
   カナダ菜種相場が高止まりしている。アルゼンチンの乾燥天候に端を発したシカゴ大豆の高騰につれ高しているもの。ウィニペグ先物は昨年秋以降、カナダの生産 が2,100万トン超となったことが圧迫要因となり、500カナダドル割れまで値を下げたものの、2月〜3月は再び520カナダドル前後まで戻している。国内搾油はここにきてやや鈍化しているが、中国のコンスタントな買いもあり、輸出需要は堅調。「大豆高の中、なかなか下げ材料を見出せない状況」(トレーダー筋)が続いている。
一方で、注目の新穀作付けについては、農家にとって現状、最も実入りの良い作物が菜種となっており、天候等に問題がなければ最大で2400万エーカーまで拡大するとの見方浮上している。今後、作付 積の増加が表 化していく段階で、「一時的に相場の下げ局面が見えてくる可能性はある」(同)と指摘されている。
 需給については、2,100万トンと過去最高となった生産 を背景に「前年と比べ余裕が感じられる」(同)ことは確か。ここ数週間は、国内搾油も鈍化傾向にあるという。ミールバリューの上昇で大豆搾油が有利となっていることもあって、 常8割超えだった稼働率がこの2〜3週間は7割前後まで落ちているとしている。また、シードの輸出に関しても、石油や石炭などエネルギー輸送の優先や今冬の厳しい寒さが影響し、カナダ国内の穀物輸送に若干の混乱が見られたという。このため、菜種の船積みも遅れが生じた模様で、「シードの輸出 そのものは、思いのほか伸びていない」(同)との受け止めだ。
ただ、成約ベースでは順調で、とくに中国はコンスタントな買いを続けている。今クロップについても当初見込み り、カナダからは400万トン超えの買いとなりそうで、今のところ420万トンまで伸びるものと予想されている。中国の買いは常に相場を支える要因となっている。
 中国の動向が見えてきたことから、17/18年の輸出需要は当初想定されていた1,100万トン前後は確保されそう。ここにきて鈍化する国内搾油だが、前年並みを見込めば900万トン強となる。結 、現段階で期末在庫 は約210万〜220万トンと、前年を上回るとの見方が一般的となっている。
前年との比較において、カナダ菜種の需給は緩和傾向にあると言えるが、それでも相場は下がらない。乾燥天候を受けたアルゼンチンの減産見 しがシカゴ大豆相場を支えているため。ウィニペグ先物相場は490カナダドル台前半まで下落する局 も見られたが、現状は520カナダドルまで戻している。米大豆が10ドル台をキープする限り、菜種も大きな下げは望めそうもない。
 今後、下げ局面がくるとすれば、18年産の作付面積拡大が表面化した時か。現状、農家にとって他の作物と比べ菜種の手取りが一番良いとされており、作付け意欲は旺盛と見られる。「昨年まで豆類の採算が良好だったが、インドが輸入関税を引き上げたことからカナダ国内の豆類の価格が下落。このため、豆類の作付 積が減り、菜種にシフトする可能性が強まっている。サスカチュワン州の1部などで土壌水分の不足が指摘されていたが、この1カ月ほどは降雨があり、その懸念は払拭されている。今後も天候に問題がなければ、18年産の作付 積は2,300万〜2,400万エーカーまで伸び、過去最高を更新することは確実視されている」(同)としている。
 4月後半から5月にかけて順調に作付けが進み、少なくとも前年を上回る作付面積が確認された段階(4月後半のカナダ統計局の作付意向 積発表)で、相場はいったん、下げ局面を迎える可能性はある。


  米国食肉輸出連合会