マレーシアのパーム油相場
   マレー相場は今週も全般弱い  
  生産好調見通し上値抑制
 輸出関税再開先送りなど下支え

   
   マレーシアのパーム油相場は、今週も全般は弱基調。予想を上回る在庫が示された3月分の需給統計が弱材料となったほか、今後の生産増加観測が絶えず上値を抑える要因となっている。先物相場は16日、中心限月の7月きりが2,369リンギまで下げ、一時一カ月ぶりの安値に沈んだ。
 一方で、マレーシア政府が輸出関税の再開を先送りしたこと、5月のラマダンを控えて輸出需要の増加が期待されていることなどは相場を下支え。関税再開前の駆け込み需要が再び発生する可能性も含めて、月後半にかけて輸出の伸びが観測されれば、上昇局面 が訪れることも想定される。ただ、逆に5月はその反動から需要の減速も予想され、増産期に入ることを考えれば「そうは強気にはなれない」(トレーダー筋)と指摘する。18日の先物相場は7月きりで前日比変わらずの2,408リンギ、FOB価格はRBDパーム油で7〜9月積み642・50ドル前後で推移している。19日の前場は前日比2リンギ高の2,410リンギとやや値を上げて始まった。
 生産量は昨年来、良好な降雨 が観測されていることから、今後も好調な伸びが予想されている。夏場から秋に向かって見込み りの伸長が確認されれば、常に相場の頭を抑える要因となる。この生産増加見通しが、夏場にかけての下値2,250〜2,300リンギを予想する、今のところは最大の根拠。一方で、足下を見ると、5月中旬から始まるラマダンを前に、輸出需要が伸長するとの見方、さらには、マレーシア政府がパーム原油に対する輸出関税再開を延期したことも下支え要因。マレー政府は週初、4月末まで輸出関税をゼロに据え置くと発表している。
 その輸出需要だが、月前半と比べ増加幅は縮小されているものの、依然として前月を上回っており堅調。SGSによると、4月1〜15日までのマレーシア・パーム油輸出 は63万8,293トンとなり、前月同期(60万4,034トン)と比べ5・7%増となった。主な国 内訳は、中国が2万6,000トン(前月同期5万9,100トン)、EUが17万5,133トン(同16万1,106トン)、インドが8万9570トン(同14万2,320トン)、パキスタンが4万5,600トン(同3万1,395トン)、米国が1万6,580トン(同7,040トン)など。
 AmSpec社では、63万3,530トンで同(59万5,536トン)比6・4%増。
 目先の相場については、月後半にかけての輸出動向が一つのポイント。関税ゼロ据え置き措置による駆け込み需要も想定され、伸びが確認されれば強材料。また、ラマダンに入ると労働者の作業効率が低下することから、5月の生産の伸びが鈍化すると見られることも、下支えする可能性がある。しかしながら、逆にラマダン需要の反動で輸出の減速が予想される中、6月以降は好調な生産が予想されており、強気配は一時的なものと見る向きが大勢となっている。
 シカゴ大豆の動向や米中貿易摩擦の余波など外部要因には不透明要素も散見されるが、先物相場は6〜9月にかけて2,300リンギを割り込む局面も想定されている。
 


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