南米の魚粉市況
   ペルー前期漁獲枠332万トンに拡大   
  ラニーニャ終息で豊漁期待
 国際相場は1750ドル一転して下落へ
   
   専門商社筋は24日、南米ペルーのアンチョビー(カタクチ・イワシ)漁2018年前期シーズンが4月12日に解禁した事を明らかにした。ラニーニャ現象の終息で、試験操業によるアンチョビー資源 が1,000万トン超えと大きく拡大する中、22日までの漁獲 は66万トン弱のハイペースで進んでいるとし、このままいけば今前期の漁獲枠である約332万トンを6月末までに消化し切るとの見方。前年の後期シーズンの不漁でトン当り2,100ドルまで上昇した魚粉の国際相場は、豊漁期待もあって4月入り後は1,750ドルまで軟化している。
 ペルー政府はこのほど、4月7日までのIMARPE(ペルー海洋研究所)による試験操業で、アンチョビーの資源 が1086万トンと発表した。この数年では見られなかった資源 に拡大し、漁獲枠も331万6,700トンと、大型枠の設定となった。これは、前年前期シーズンの枠である280万トンと比べ18・5%(51万6700トン)増で、近年にない大幅な漁獲枠拡大となった。
この数年のアンチョビー資源 は、エルニーニョ現象による海水温上昇の影響を受け、プランクトンの発生が減少。このため、アンチョビーの成長が遅く、サイズも小ぶりだったことなどから、シーズンの途中で禁漁となることが多々あった。一方で、昨年はラニーニャ現象が影響。2017年11月23日に解禁していた前年後期シーズンは、ラニーニャによる海水温低下等から、やはりプランクトンの発生が減少。昨年12月にかけては、ミニバン(48時間の短期禁漁)が度々適応され、6,000トンの水揚げで年内は終了していた。
 一方で、今前期シーズンは、ラニーニャ現象がこの2〜3月で終息したことから、プランクトンの発生が戻るなど、アンチョビー漁を取り巻く環境は好転。漁獲枠は約332万トンまで拡大した。地域によってミニバンが実施されているとはいうが、「4月22日までの漁獲漁は65万8,928トン。一日当たり4万〜5万トンとなり、かなりのハイペースで漁が進んでいる」(専門商社筋)としている。
 昨年来のペルーの魚粉生産低迷を受けて、国際相場は、水産用のスーパープライム級(蛋白68%、ヒスタミン500以下)が昨年12月から急騰。11月までのC&F1500ドルから1気に2,000ドルまで上がり、今年1〜3月は2,100ドルまで高騰していた。前年後期において、生産減少の影響もあって、中国向けの契約5万トンがロールオーバー。また、今回の枠では25万トンのショートセールがあったが、今前期の漁獲枠大幅拡大を背景とする豊漁見通しを受けて、このショートセールは1,750ドルで成約されたという。
 現在の漁獲ペースを考えると、332万トンの漁獲枠は「6月一杯で獲りきる」(同)との見方。豊漁見通しがさらに色濃くなれば、相場は1,600〜1,650ドルまで軟化する可能性を示唆している。
 


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