家庭用市場
   前期重量102%で堅調な動きに
  ゴマ油、コメ油が大幅伸長
 相場高騰のオリーブ油前年割れ
   
   前期(17年4月〜18年3月)の家庭用食用油市場は、重量 、金額とも前年を上回り、引き続き堅調な動きに終始した。主力のキャノーラ油が底堅く推移する中、ゴマ油、コメ油の大幅伸長がマーケットを牽引。アマニ油、えごま油もサプリ的オイルとして定着化が図られ、とくにアマニ油は再び伸長に転じている。ただ、産地の減産による相場急騰を受け、下期以降、値上げが進捗したオリーブオイルは前年を割り込んだ。一方で、採算悪化を背景に昨年来取り組んでいる価格改定は、計画に未達で、製油各社の収益を大きく圧迫している。これは家庭用ばかりでなく、業務用斗缶 、加工用バルクにおいても同様。各社とも今4〜6月に関しても「継続して積み残し分の是正をお願いしていく」(大手製油筋)と強調している。
 大手製油メーカーによると、前期の市場動向は、食用油トータルで重 ベースが前年比102%、金額ベースも同101%となり、ここ数年の堅調トレンドを維持。金額市場規模は1,380億円弱で、サプリ的オイルが席巻した15年度(15年4月〜16年3月)の1,400億円に次いで、史上2番目の売上げを確保した。
 カテゴリー では、キャノーラ油が重量101%、金額99%。重量は底堅く推移も、金額の前年割れに関しては、値上げの進捗遅れ、あるいは流 側も含めた競争の激しさが影響したものと見られる。レギュラーサラダ油は重 99%、金額はほぼ前年並み。
 この五年で金額市場規模が四割(約100億円)増となり、キャノーラ油に次ぐNo2カテゴリーに成長したオリーブオイルは前期、重量が95%、金額が98%と前年を割り込んだ。エキストラバージン(EV)は重 97%、金額98%、ピュアは重 が89%、金額94%。16年産のイタリア大幅減産の影響を受けて、スペインも含めて現地相場が急騰。このため、三割超えのシェアを持つ輸入業者の大容 物が値上げ、あるいは売り場から一時的に姿を消したことが前年割れに直結した。また、大手2社の値上げも下期以降、着実に実勢化し、10〜12月から本格的に店頭価格が引き上がったことも下押し要因となった。
 ただ、イタリアの生産が回復したことで現地相場は昨年秋以降、軟化。今上期までは影響が残りそうだが、このまま現地相場が落ち着けば、下期以降は店頭価格も下がっていく見通し。日清オイリオグループ、Jーオイルミルズ、昭和産業の大手三社とも、引き続きオリーブオイルの拡販に注力しており、いわゆる「かける」生食需要を含めて、市場のポテンシャルは高い。前期のマーケットの落ち込みは「相場の影響を強く受けたもの」(大手製油筋)で、一時的なものとみられる。
 一方、大きく伸びているのがゴマ油とコメ油。ゴマ油は重 同113%、金額同109%とさらに市場を拡大した。1昨年来、原料相場が落ち着いていることに加え、生食需要を含めた「ゴマ油の味、風味が人気を呼んでおり、かけたり、和えたりといった調理方法も定着している」(同)ことが売上げアップにつながっている。
 コメ油の成長も著しい。重量128%、金額126%と大きく伸長している。健康効 以外のこめ油の特長、その独特の美味しさであったり、使いやすさ、手頃な価格、手頃な容 が消費者に評価されたもので、金額市場規模は57億円超まで拡大している。
 えごま油、アマニ油も、メディア露出などが好影響し、売上げは回復。アマニ油が重量147%、金額114%と急伸したほか、えごま油は重量、金額とも93%と回復している。
 昨年来、各社が取り組んでいる価格改定については、小売側の競争激化もあって、店頭価格への反映は困難を極めているものの、納入価格の引き上げは着実に行われた。ただ、製油側が掲げた値上げ幅には未達で、収益悪化に直結したことは事実だ。各社とも今4〜6月についても「積み残し分の是正をお願いしていく」(同)姿勢に変わりはない。
 


 搾油原料