カナダ菜種
   カナダ作付意向は2138万a前年比7%減  
  予想を下回る水準に懐疑的
 相場下支え、作付遅れに懸念も
   
   18年産カナダ菜種の作付意向面積は、全カナダで2,138万エーカーとなり、前年実績(2,300万エーカー)と比べ7%減となった。当初は2,400万エーカー近辺まで拡大し、過去最高を更新するとの予想だったが、過去最高はおろか、前年も下回る水準とどまった。市場はこの数字に懐疑的な見方が大勢も、予想を下回る 積が示されたことは事実で、当日のウィニペグ先物相場は反発して引けた。当面は、この作付意向面積が相場を下支えする見 し。一方で、「作付けが順調に進捗し、市場に安心感が広がっていけば下げに転じる局 が来る」(トレーダー筋)可能性も指摘されている。
 カナダ統計局が現地4月27日に発表した18年産カナダ菜種の作付意向 積は2,138万2,500エーカーとなり、前年実績(2,299万7,100エーカー)と比べ7・0%減となった。
 州別の作付意向 積はマニトバ州が前年並みの316万エーカー(前年実績316万エーカー)、サスカチュワン州が同10・5%減の1,139万5,000エーカー(同1,273万エーカー)、アルバータ州が同4・1%減の665万エーカー(同693万エーカー)ーー。
 このほか、大豆も減少。一方で麦類の面積が増加している。ある意味サプライズな内容となったことに対して、現地サプライヤーらは懐疑的な見方。実際には、最低でも前年並みの2,300万エーカーは作付けされると見る向きが多い。
 今回、予想に反する意向 積が示された要因については「実際のところ、不透明感が強い」(トレーダー筋)と言いつつ、「一つは天候が影響したのではないか。3月後半から4月にかけて非常に冷え込んだ。平原三州では4月に入ってから降雪が見られるなどし、作付けが例年と比べ2〜3週間遅れるのではと懸念されていた。4月後半になって天候は改善してきたが、土壌水分が多く、(4月末段階でも)作付けは一週間程度遅れている」(同)と指摘する。
 また、今回、農家への調査期間は、米中貿易摩擦への懸念が高まり、中国が米国大豆の輸入を減らすのではないかとの見方が強まった時期と重なる。菜種に関しては代替需要が生まれるとの観測もあったが、シカゴ大豆の下落が市場で取り沙汰された。シカゴの下げがウィニペグ先物の下げにもつながるとの見方が「作付調査に対して農家の心理的な弱気を生んだ可能性もなくはない」(同)としている。
 いずれにしても、予想を下回る作付意向面積が示されたことは、当面の先物相場を下支えする要因となる。アルバータ州南部、サスカチュワン州南部で作付けが始まり、4月末段階での進捗率は5%程度。例年と比べ一週間ほど遅いペースという。ただ、今後、天候が良好で順調に進捗すれば「市場に安心感が広がり、先物相場も下げ局面 が訪れる可能性が出てくる」(同)と指摘する。
 需要面積については、輸出、国内搾油とも基本的に堅調というものの、ペースはスロー。国内搾油に関しては、ミール高で大豆搾油が優 になっており、カナダでも東側が大豆、菜種のスイッチングプラントで、現状は大豆搾油が増えているのではないかとの見方。輸出については、中国の動向が引き続きポイント。米中貿易摩擦への懸念で、一時的に中国側の菜種への引き合いが強くなったというが、現状は落ち着きを取り戻しているようだ。ただ、中国の買いは450万トンまで拡大するとの見 しで、国内搾油を含めて全 に需要は堅調を維持するものとみられる。今期末在庫は200万トン強の予想だが、決して潤沢な水準ではない。仮に作付けが遅れ、収穫も遅れるような事態になれば、端境期のタイト感は一層顕著になる。
 



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