国産原料油脂 
   5月米油バルク商談据置き決着
   伯産油の関税4円30銭上昇
  関東の工場復旧で需給正常化へ

   
   米油メーカー筋は5月8日、国内の加工油脂メーカー及び製菓メーカー向けの2018年5月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回4月渡しの平均決着と同値据置きで決着した事を明らかにした。
 今回の据置き決着で国内の本年5月単月のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり245〜246円で流 する事になる。
 米油価格は、四半期の長契が主流になった事もあって安定しており、2017年5月渡し以来、11カ月連続で同値据置き決着していたが、前回4月渡しでは米価高による米消費減少の影響で、原料生糠の集荷価格が上昇した事や、輸入原油が上昇した事などから、4〜6月の長契商談も含め、一年振りにキロ当たり5円の値上げを実勢化している。
 国内の米油需給については、今年3月18日にボーソー油脂の船橋工場で冷凍機が故障し、米油生産が減少していたが、同社の4月13日のホームページによると「早期復旧に向けた取り組みを行ってきたが、4月11日までに補修工事を完了し、安定稼働を確認。船橋工場での生産量は 常レベルに復元した」としており、国内の米油需給は正常化している。
 また、5月のゴールデンウィークが好天に恵まれた事で、行楽地でのスナック類の需要が堅調だった事から、花林糖やポテトチップスメーカー向けのバルク出荷が好調で、期末在庫は減少している。
 因に、農水省発表の油糧生産実績による3月の米油需給は、前述した米価上昇による生糠集荷 の減少から、生糠の原料処理 が2万8547トン(対前年同月比95・6%)に減少、米原油生産 も5605トン(同93・9%)に減少している。
 3月末の米原油在庫は2176トン(同137・4%)と、前年同月は上回っているものの、低レベル状態が継続している。国産米油の不足分を補う輸入原油在庫は1,495トン(同95・8%)に減少している。
 2017年からの米油バルク商談の経緯は、昨年4月渡しで円安による輸入米原油の価格高騰を背景に、7カ月振りにキロ当たり5円の値上げで決着して以来、2017年5月以降は、本年3月まで11カ月連続で据置き決着していた。
 今後の商談見通しについては「ブラジル産米油で、日本は特恵関税対象国から除外され、日本政府が掛ける関税がこれまでキロ当たり4円20銭だったものが、4月以降は8円50銭に同4円30銭引き上げられる。輸入元の負担となり、輸入米油コストが上昇する事から秋口での再値上げも検討せざる得ない環境となっている」(米油メーカーバルク販売責任者)として、輸入米油のコスト上昇から秋口の再値上げを示唆した。
 大手新聞社が製造工程でノルマルヘキサンを使わない、生糠圧砕米油を取上げるなど、米油は再び注目されている。家庭用がリードする展開は変わっていないが、ジャガイモ生産の回復から、ポテトチップスが増産しておりバルク積みの供給も増加傾向にある。
3月の米原油輸入倍増
伯産シェア68%に拡大

本年3月の米油輸入は、ゴールデンウィークでの需要拡大から4693トン(対前年比187・0%)に倍増している。このうちブラジル産は3193トンで、米油の生産環境が日本と似ている事もあって、全体に占めるシェアは68・0%と、前年同月の53・5%から14・5ポイント拡大している。
 



 日本フードサービス協会