㈱ADEKA
   食品事業増収も営業益38%減
  郡社長が決算概要など説明
 「新中計を推進」城詰次期社長

   
   ㈱ADEKA(東京都荒川区・郡昭夫社長)は25日、本社で「2017年度決算説明会」を開催し、郡昭夫社長が当期の業績概要と18年度の業績予想、今期からスタートした18/20年度の新中期経営計画「BEYOND3000」について説明した。また、当日は次期社長に内定している城詰秀尊常務が「新中計の推進、達成に向けて鋭意努力させていただくというのが、最初の意気込みである」と抱負を語った。
 17年度の連結業績は、売上高2396億円で前期比7・2%増、営業利益213億円業国内基盤強化で同1・4%増、経常利益223億円で同2・2%増、当期純利益153億円で同0・1%増となった。郡社長は「売上高、営業利益、経常利益、純利益のいずれも3期連続で過去最高を更新。6期連続の増収増益となった。売上高は化学品、食品ともに販売が好調に推移し、増収となったが、営業利益は原料等のコストアップの影響や積極的な設備投資による固定費の増加で微増となった」と総括した。
 営業利益の増減要因は、価格バランスで24億円、固定費で7億円の減益要因も、数量 で25億円、為替で6億円、その他で3億円の増益要因。
 食品事業は売上高698億円で同5・2%増、営業利益13億円で同38・0%減。郡社長は、増収減益に終わった要因について「国内では製パン、製菓、洋菓子向けにマーガリン、ショートング類、ホイップクリーム等の販売が好調に推移。海外では、販売・開発体制の強化と現地ニーズに合った製品の開発などによって、中国、東南アジアでの販売が拡大した。しかしながら、食品事業全体で油脂や乳原料などの原材料価格上昇の影響を大きく受け、販売価格の改定に努めたが、減益となった」と説明した。
 化学品は売上高1585億円で同7・4%増、営業利益197億円で同7・5%増。
 18年度の連結業績予想は、売上高2590億円で前期比8・1%増、営業利益221億円で同3・6%増、経常利益232億円で同3・9%増、当期純利益159億円で同3・6%増と増収増益を見込む。18年度上期の前提は為替が1ドル=110円(17年度実績110・85円)、1ユーロ=133円(同129・70円)、ナフサがキロ5万円(同4万1925円)。
 食品事業は売上高740億円(上期358億円、下期382億円)で同5・9%増、営業利益17億円(上期4億円、下期13億円)で同22・6%増。国内は、製パン、製菓、洋菓子市場で戦略製品・新製品を拡販し、事業基盤を強化すると同時に、品種統合や生産効率化等を推進し、収益性の改善に努める。また、機能性素材の用途開発による拡販を目指す。海外は、中国の新規顧客の開拓およびマーケティングの強化を図るとともに、シンガポールで設備増強した加工食品の拡販、マレーシアでの重点顧客への販売を強化し、事業規模・利益とも拡大させる。
 以上の施策を実施することに加え、郡社長は「原材料コストの上昇を受け、昨年来、製品価格の是正を実施してきたが、なかなか実りがなかった。今期も引き続き、価格是正に取り組む。また、中国・常熟の成長率が著しく、収益向上に貢献している」ことなどを増収増益見通しの要因とした挙げた。
 同社は今回、社長交代を決めたが、これについて郡社長は「世の中の変化は激しい。ジェネレーションの違う若い世代に経営判断してもらうことが必要だろうということだ。城詰常務は長く化学品の営業に従事し、とくに電子材料が長かった。会社の成長エンジン、利益の源泉を作ったという実績のある人である。その後、化学品の企画、大阪支社長を経験し、幅広く事業全体を見てきた。ここ一年は経営企画部長として、(今期からスタートした)中期経営計画策定の責任者という立場で尽力してもらった」と交代理由について言及。
 城詰常務は「想定外であったが、まず、やらなければならないことは、新中計BEYOND3000の推進、達成。これに向けて鋭意努力させていただくというのが、最初の意気込みであると申し上げたい。これまで、わりと鮮度の短い材料を中心に扱ってきたということと、近年では全体を見渡してきたので、その辺りのバランスをよくとりながら、鮮度の高いものを鮮度のいいうちに売り、長い息のものは、また稼げる構造へと、きちんと認識しながら進めていきたい」と抱負を語った。
 新中計の経営目標は、2020年度に売上高3000億円超(オーガニックグロース)、営業利益率10%、ROE10%以上を目指す。投融資総額1000億円(3カ年)を予定。うち、設備投資500億円、M&A資金500億円を枠として準備。
 食品事業の売上高目標は860億円(17年度実績698億円)。事業戦略は次のとおり。

国内基盤強化 パン・菓子・洋菓子向けの練込・折込油脂(マーガリンやショートニング等)および加工食品(ホイップクリーム等)の販売強化によるシェアアップ、新製品比率アップとコストダウンによる利益性向上を図る。
海外展開の加速 中国、東南アジアで練込・折込油脂、ファットスプレッド、フラワーペーストなどの販売促進による規模拡大(売上倍増)を目指す。中国・常熟では今年度中に、食品の新製造棟を建設し、能力増強を図る。

 日清オイリオグループ㈱