加工油脂各社の決算

 3月期は原料油脂高で減益に
  ラウリン等軟化で収益回復へ
   
   加工油脂各社の平成30年3月期決算は、原料油脂価格の上昇と為替の円安、海外乳製品相場の急騰が大きなコストアップとなり、全般は減益決算で終わった。採算の悪化に対して、第1四半期から製品価格の改定に取り組んだものの、計画した値上げ幅には到底届かず、収益回復には至らなかった。
 大手加工油脂各社の3月期決算(ミヨシ油脂は平成29年12月期決算)のうち、食品部門の収益は、ADEKAが売上高698億7,200万円で同5・2%増、営業利益13億870万円で同38・0%減。同社では「油脂や乳原料などの原材料価格上昇の影響を大きく受け、販売価格の改定に努めたが、前期に比べ増収減益となった」と総括している。
  ミヨシ油脂は売上高320億9000万円で同2・9%減、営業利益5億4300万円で同46・8%減。同社もやはり、「消費の低価格化と油脂原料をはじめとする各種原材料価格の高騰の影響を受けた」と説明している。
 このほか、日油(ライフサイエンス事業=加工油脂含む)は売上高274億2400万円で同3・5%増、営業利益72億1.600万円で同16・2%増。カネカは当期からセグメントを変更しており、旧食品事業部の収益は決算短信に反映されていない。日油、カネカとも食品事業としての収益開示を行っていないことから、実情の把握は難しいものの、他社と同様に加工油脂については、厳しい状況にあるものとみられる。
 一方で、パーム核油、ヤシ油のラウリン油、さらにはバターをはじめとする海外乳製品は、一時の暴騰局面は過ぎ去り、期後半以降は軟化に転じた。主力原料のパーム油も落ち着いており、今期のコスト環境は改善傾向を示している。高値原料が残る上期まで採算は厳しいものの、このまま油脂原料の安定が続けば、今下期以降の業績は上向きに転換する見通しにある。
 

 加工油脂の決算