国産原料油脂
 6月コメ油バルク商談据え置き
  ブラ産関税上昇で環境悪化
 生糠集荷も厳しく値上げ視野に
   コメ油メーカー筋は先週、国内の加工油脂メーカー及び製菓メーカー向け6月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回5月渡しの平均決着と同値据え置きで決着していたことを明らかにした。この結果、国内のコメ油ローリー物価格は、キロ当たり245〜246円で流通することになる。
 コメ油価格は、米価上昇を背景とするコメ消費減少の影響で、原料生糠の集荷価格が上昇したことなどから、4月単月渡し、さらには4〜6月渡しで一年ぶりにキロ当たり5円の値上げが実勢化していたこともあり、当初から今6月渡しは据え置きでの決着が想定されていた。一7方で、ブラジルの特恵関税が除外となったことで、4月から同国産の関税がキロ当たり4円20銭から8円50銭に引き上げられており、メーカー側にとっては大きなコストアップ要因に。また、原料生糠の発生が減少傾向にあり、国産コメ油の供給にもタイト感が出ている。家庭用を中心に堅調な需要が続く中、内外の供給環境は厳しさを増している。このため、コメ油メーカー側では今後、「いずれかの段階で、値上げをお願いすることになるかもしれない」と強調している。
 コメ油の需要は、家庭用の伸長が著しい。直近もテレビの情報番組で取り上げられたことから、「好調な出荷が続いている」(コメ油メーカー筋)という。また、加工向けの主力ユーザーであるポテトチップスも、増量キャンペーンなどによって売上げを戻しているとしている。
 堅調な需要が続く中にあって、供給は厳しさを増している。国産については、昨年の新米の価格が高かったこともあってコメの消費が減少。結果、生糠の発生が減少しているという。また、このところ飼料米が増えていることも生糠減少に拍車をかける格好。「飼料米は玄米のまま餌にすることから、生糠が出てこない」(同)ことも、コメ油メーカーの集荷を圧迫している。このため、遠隔地から生糠を集めざるを得ない状況も見え、これは「遠くから持ってくるため酸化が進み、歩留りの悪化につながっている。もちろん物流費の高騰もコストアップにつながっている」(同)と苦境を吐露している。
 こうした国産のタイト感を受けて、不足分は輸入に頼ることになるが、主力のブラジル産の特恵関税が外れ、輸入関税が大きく引き上がったことも、コメ油メーカーの採算を直撃している。ブラジル産は糠の品質が国内に近いことから、脱ろうなど精製がしやすいという。今後、ブラジル産の単価が上昇することは間違いなく、輸入に関しても供給は、厳しい状況になることが予想されている。
 シカゴ大豆がここにきて急落している中、7〜9月の大豆油、菜種油価格がどうなるのか、不透明感が強いものの、コメ油のファンダメンタルズだけをとらえれば、強含みの展開となってもおかしくない。これから夏に向かい、酸化の問題もクローズアップ。国産、輸入とも取り巻く環境は今後、一層厳しさを増しそうで、「今後、いずれかの段階において、値上げの交渉に入らざるを得ない局面が訪れそうだ」(同)と指摘している。
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