原 料 ゴ マ
 搾油用ミックス1,430ドルに上昇へ  
  タンザニアで一部収穫遅れ
 中国の需要堅調で港湾在庫減少
   搾油用ミックスゴマ相場がここにきて値を上げている。タンザニアの収穫が一部地域で遅れたことに加え、同国でのオークション制度(公設商品取引所)開始に伴う様子見によって、「オファー価格が出てこない」(トレーダー筋)ことが上昇の要因。年明け後、トン当たりC&F1,350ドルで落ち着きを取り戻した相場は5〜6月で値上がりし、先週後半段階では再び1,400ドル超えまで上昇している。中国の需要は今年も堅調に推移しており、今後、西アフリカの状況が見える秋以降まで、このまま高止まりする可能性も指摘されている。
 ナイジェリア、ブルキナファソなど西アフリカの減産を受け、相場は昨秋以降上昇し、1,350ドル前後で越年。年明け後は、旧正月向けの中国の買い等を理由に一時、1,400ドルまで値上がりしたが、同国の買いが一服したことから、2〜4月は1,350ドル前後で落ち着きを取り戻した。
 春先以降は、東アフリカの生産動向を眺める展開。タンザニア、モザンビークの作付けが焦点となっていたが、当初見込み り、作付けは増加した模様。これは、昨年のインドの輸入規制を背景とした雑豆価格の下落を嫌った両国の農民がゴマの作付けを増やしたことによるものと見られる。結 、タンザニアの生産 は前年の7万トン程度から、「例年並みの10万〜12万トンに回復する」(同)との見方が大勢。モザンビークも例年並みに戻っているとされる。
 東アフリカの増産見通しで、相場は頭打ちとなると見られたが、通常、5月中旬ごろから始まるタンザニアの南部での収穫が降雨で半月ほど遅れたことから、「オファーが極端に絞られ、逆に相場を反転させる要因となった」(同)という。当 は、6月中旬からと見られる北部の収穫を待つ状況。生産回復は確かと見られるが、「ものはあっても、オファー価格が出てこない」(同)というのが現状のようだ。さらに、同国では今年から、カシューナッツ類に加え、ゴマも公設商品取引所で取り扱うことになったとされる。いわゆるこのオークション制度の導入に対する不透明感から、「その動向を見極めるため、ものが出てこない」(同)ことも、相場上昇につながったとしている。
 需要量では、中国の輸入が引き続き堅調。同国は今年13月、37・8万トンの輸入 で過去最高のペース。4月は5万トンとやや鈍化したものの、昨年の70万トン強を上回ることは確実視されている。中国の買い付け先は、特恵関税の関係で西アフリカはニジェールやマリ、トーゴが中心で、ナイジェリアやブルキナファソの日本と棲み分けができている。一方で、東アフリカはタンザニア、モザンビークと日本の買い付け先とダブっており、今回のようにオファーが出てこないと、相場は瞬時に反応しがちとなる。中国の港湾在庫は4月末で21万トン台にあったが、直近は17万2,000トンまで削減されているという。
 相場は当面、このまま高止まりし、次の西アフリカの作付動向、収穫を待つことになりそうだ。現段階で推測すると「今回、価格が上昇したことによって、西アフリカの農家の作付意欲は増すはず」(同)というのが一般的な見方。そうなれば相場は再び軟化に向かう可能性が出てくるが、逆にいうと、それまでは高止まりが続く可能性が強い。国内のゴマ油メーカーでは今後、原料調達コストの上昇が視野に入ってくる。相場の高止まりが長引くようだと、「いずれかの段階で値上げも考えざるを得ない」(メーカー筋)というのは確かだ。
 


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