パーム油相場
 マレー相場は今週も弱基調続く
  低調な輸出需要が圧迫要因
 増産予想で今後は一段安も視野

   マレーシアのパーム油相場は、週初も弱基調で推移。今月の輸出需要が低迷していることに加え、7月以降の増産と在庫の積み上がり観測が地合いをさらに弱めている。直近6月の生産量はラマダンによる作業効率の悪化から前月を下回って推移しているが、今後については昨年来の降雨等に問題はなく、7月には200万トンまで増産するとの見方が出ている。現地26日の先物相場は9月きりで前日比13リンギ安の2,277リンギ。FOB価格はRBDパーム油で7〜9月積み590ドルで推移している。予想通り生産が増える中、輸出が伸び悩めば、先物相場は「この先、一時的ではあっても2,100リンギを割り込む可能性も考えられる」(トレーダー筋)と指摘している。
 足下の相場については「米中貿易摩擦の激化などでシカゴ大豆が大きく値を下げる中、今後の米中関係と同様に、世界の油脂・油糧相場も不透明感が強い。パーム油相場も方向感を掴みづらい展開ではある」(同)としながらも、現在の地合いの弱さを転換する強材料は見当たらないとの見方。最大の要因として挙げられるのは、今後の生産増加見通しにある。
 マレーシアの生産動向については、ラマダンによる作業効率の悪化などから6月の生産量は前月を下回って推移。MPOAによると、6月1〜20日までの生産量は前月同期と比べ16%減としている。6月の減産予想は、相場を下支えする要因となっている。一方で、ラマダンが終わったことで、残りの10日で巻き返し、最終的には前月を上回る数字になるとの見方もある。7月以降については、昨年来の天候等にも問題がないことから、増産基調に乗り、「7月の生産量は200万トンの大台を超えてくる可能性を指摘する声も出ている」(同)という。輸出需要が伸び悩む中、増産が本格化すれば「当然、在庫が積み上がり、需給の緩みが一層、明確となってくる」(同)ことは間違いない。
  その輸出需要だが、SGSによると、6月1〜25日までのマレーシア・パーム油輸出量は86万2,215トンとなり、前月同期(100万3,696トン)と比べ14・1%減となった。中国向けは同18・3%減となっている。「中国ではここまで、大豆搾油が増加。また、環境問題でオレオケミカル工場の稼働率が低下していることもパーム油・パーム核油の輸入減少を招いている」(トレーダー筋)としている。 今後の相場動向については、目先は6月の生産量が前月を下回れば下支え要因に。一方で、7月以降の生産増が明らかとなれば、一段安となる公算が高い。在庫増など7〜8月に需給の一層の緩和が見られるようだと、「先物相場は2,100リンギ割れまで下がることも想定される」(同)としている。
 


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