日清オイリオグループ
   AOCS年次総会でシンポ開催
 MCTとケトン体の役割テーマに
   
   日清オイリオグループ(東京都中央区・久野貴久社長)は5月6日〜9日(現地時間)、米国・ミネアポリス(ミネソタ州)で開催された「2018 AOCS(アメリカ油化学協会 ) Annual Meeting & Expo」において、「The Role of MCT and Ketones throughout the Lifespan (生涯にわたるMCTとケトン体の役割)」をテーマに、同社がMCTとケトン体に関わる三人の著名な研究者を招聘し、ホット・トピック・シンポジウムを主催した。
 定員約200人の会場に立ち見が出るほどとなり、他の油脂とは1線を画す、MCTの脳機能に対する可能性について、多くの研究者と共有した。
 同社は、2017年度からの4カ年の中期経営計画「OilliO Value Up 2020」で
「Globalization」「Technology」「Marketing」の三つのキーワードを掲げて、五つの成長戦略と二つの基盤強化策に取り組んでいる。その成長戦略の一つとして、MCTを基軸にヘルスサイエンス事業をグローバルに拡大することで、人々のそれぞれのライフステージで「健康とエネルギーを生むチカラ」を提供し、社会に貢献することを目指している。 同社は、40年以上にわたってMCTの研究・開発を進め、体脂肪が気になる人向けの食用油やエネルギー補給を必要とされる人向けの商品などを発売してきたが、さらなるMCTの機能解明によって、世の中に新たな価値を提供することを目指している。こうした中、同社は、今年のAOCSにおいて、これまでのブース出展に加え、Hot Topics Symposia(ホット・トピック・シンポジア)にエントリーし、10のテーマの1つに選ばれた。
 このホット・トピック・シンポジアは、「油脂業界の未来に影響を及ぼす事象について、グローバルな視野でディスカッションを行い、科学の境界線を超えて、社会に共通したクリティカルな諸問題が油脂ビジネスへいかにインパクトを与えるか、問題提起していく」(AOCSのプログラムから引用)ために設置されたもの。同社は、MCTが生涯に渡り、人の健康に与える影響について以前から着目しており、これはAOCSが掲げるホット・トピック・シンポジアのコンセプトに、まさに合致するものと考え、エントリーした。 登壇者および演題は、メアリー ・T・ニューポート氏(米国医学博士)、演題「MCTs and Coconut Oil: Ketones as Alternative Fuel for the Brain(MCTとココナッツオイル 脳の代替エネルギーとしてのケトン体について)」、スティーブン・クネイン博士(カナダ、シャーブルック大学医学部、エイジング・ リサーチ・センター正教授)、演題「MCT and Ketones: Important Roles in Brain Development and Aging(MCTとケトン体 脳の発育とエイジングへの重要な役割について)」、ラルフ・マーティンス博士(オーストラリア、イーディス・コウワン大学 医学・ヘルスサイエンス部、アルツハイマー病の研究とケアのためのセンター・オブ・エクセレンス、エイジングとアルツハイマー病財団チェア、同国マクアリー大学生物医科学部教授)、「MCTとココナッツオイルのアルツハイマー病予防への役割とは」ーー。
 冒頭、コーディネーター役の同社ヘルスサイエンス事業推進室の中島香主席が「MCTは特にアルツハイマー病など高齢者の健康課題に重要な役割を果たせる可能性を持つ油脂である」との認識が示された。それを受けて、まずメアリー・T・ニューポート氏がこれまでMCTが果たしてきた役割の歴史の紹介から、アルツハイマー病に罹患した夫のMCT摂取による症状改善効果の事例を紹介。続いて、スティーブン・クネイン氏が「ケトンによる脳の代替エネルギーとしてのケトン体の働き」、さらに、ラルフ・マーティンス氏が「アルツハイマー予防とMCT/ココナッツオイルの可能性を示唆する複数の臨床事例」が報告された。
 このほか、同社出展ブースでは、「日清オイリオは、モノづくり(高品質、心遣い)を通して、お客様がMCTの機能を享受する橋渡しをします」をテーマに、同社の40年以上にわたるMCTの研究開発の歩みとMCT関連商品の展示・試食を実施して、「日清オイリオ」と「MCT」を強力にアピールした。スティックタイプゼリー食品「中鎖脂肪酸 メモリオン」の試食コーナーでは、油脂をゼリーという食品形態でおいしく摂取できることに、海外の研究者から関心が寄せられた。
 なお、ホット・トピックス・シンポジウム以外にも、テクニカルセッションのパートにおいて、同社研究員が次の演題で発表を行った。

カナダ菜種