カナダ菜種
   年産作付面積2,274万Aで1%減  
  生産量は2,100万トン前後を期待
 需要は堅調、中国の買いが焦点

   
   18年産カナダ菜種の作付面積は2274万エーカーとなった。現地6月29日、カナダ統計局が発表した。前年実績(2300万エーカー)と比べ1・1%減も、4月後半に発表された意向面積2,138万エーカーを上回った。一方で、実際は「当初想定されていた2,300万エーカーは作付けされたのではないか」(トレーダー筋)と見る向きが大勢で、1部サプライヤーは2300万エーカー半ばまで拡大する可能性も示唆している。いずれにしても、作付けが統計局発表通りとし、単収を4,142のトレンドイールドとすれば、生産量は2,100万トン前後が見込まれる。若干懸念されるのは、プレーリー全体で高温気味であること。ただ、現状の生育状況に関しては「まだ、問題視はされていない」(トレーダー筋)という。
 新穀の作付けは順調に推移。一部地域で終盤に降雨、あるいは高温乾燥もあったが、「平原三州全体では大きな問題はなく、極めて進捗は順調で過去5年平均にキャッチアップした」(トレーダー筋)という。4月末の作付意向面積では、大方の予想であった2,300万エーカー超えに反し、2,180万エーカーという数字が示された。今回の統計局発表は2,300万エーカーには届かなかったものの、「各シッパーの意見は(統計局にしては)妥当な感覚で、安心したというものだった」(同)としている。ただ、実際には2,300万エーカー以上は作付けされているというのがシッパー、サプライヤーの見方で、2,300万エーカーの半ばまで拡大するとの見方も出ている。
 いずれにしても、統計局の数字とトレンドイールドを基にすれば、新穀の生産量は2100万トン前後の見通し。現状、「生育に大きな問題は生じていない」(同)とされ、まずは豊作の期待が高まる。やや不安材料となっているのは、今シーズンはプレーリー全体で気温が高めで推移していること。平年と比べ3〜4度は気温が高い状態となっていることから、生育に重要な7〜8月に高温乾燥天候に見舞われる可能性は残っている。
 今期末在庫は今のところ、200万トンを切る水準で落ち着く見込み。作付けが順調だったことから、心配された端境期での供給不安は払拭されている。新穀の需給を想定すると、2,100万トンの生産量を基準として見積もった場合、国内搾油が900万トン台の堅調な動きが前提となる中、やはりカギとなるのは中国の買いとなる。旧穀に関してはシードで400万トン超え、油とミールでの買い付けも行っていたことから、シードベースでは450万トンは買っているとの見方。新穀については、米中貿易摩擦の影響がどうなるのか不透明感が強いことから、現状は400万〜600万トンと予想の範囲が大きく振れている。カナダ側には、中国が大豆の買い付けを減らし、菜種にシフトするとの期待があり、その場合は中国向け輸出が600万トンレベルまで拡大するとの見方だ。米中貿易摩擦の行方ともに、引き続き中国の動向には注視が必要だ。
 中国の需要を400万トン台と旧穀並みと想定した場合、カナダの新穀の期末在庫は250万トンまで増加するとの予想。潤沢とは言えないまでも、極端なひっ迫感でもない。たた、懸念されるのは欧州、豪州の減産見通し。欧州ではウクライナの生産が減るとされ、全体では前年の2,200万トンから2,100万トンに減少するとの見方。また、豪州も乾燥天候で前年の生産を下回りそう。このまま天候が改善されないと、さらに下振れする可能性が強い。欧州、豪州の減産が現実となれば、カナダに需要が向くことは確実で、そうなればタイトな需給が再来することになる。
 


2018年通関