日加菜種予備協議
   カナダ菜種生産2159万トンの見通し
   前年上回り過去最高更新へ
 需要は堅調、中国の動向に左右

   
   日加菜種協議日本代表団は27日、東京・霞が関の農水省で記者会見し、7月11日にカナダ・トロントで開催された「第42回日加菜種予備協議」の概要を説明した。会見では、団長を務めた川邉修氏(日本植物油協会国際部会長、日清オイリオグループ原料部長)、日本植物油協会の齊藤昭専務、油糧輸出入協議会の井上達夫専務らがカナダ側から示された18/19年のカナダ菜種の生産・需給見 しなどについて報告した。
 新穀の生産量は2,159万トンの予想。前年の2,131万トンを1・3%上回り、過去最高を更新する見通し。今クロップは、サスカチュワン州南西部やアルバータ州南部などが乾燥天候となったものの、全 は良好に推移。作付けも例年と比べ早く終えることができたという。結果、作付面積は2,345万エーカーとなり、カナダ統計局の6月報告である2274万エーカー、前年の2,299万エーカーを上回り、過去最高水準まで伸長した模様。単収については、エーカーあたり40・7ブッシェルを見込んでいる。昨年の平均単収である41・0ブッシェル並みを確保。過去最高となった2016年の43・1には及ばないものの、二番目の高単収となった17年並みを予測している。
 需給見通しに関しては、旧穀17/18年が国内搾油914万トン、輸出1,103万トンで期末在庫は266万トン、期末在庫率は13%。18/19年度は国内搾油が933万トンで前年比2・1%増、輸出は1,105万トンで前年並みを見込み、期末在庫は365万トンの予想。在庫率は18%となり、今回の予測における需給は、大きく緩和する方向が示された。
国内搾油については、搾油マージンが良好なことと生産増加を反映し、前年を約20万トン上回るとの見方。輸出見通しについては、日本が228万トン(前年実績241万トン)、中国が474万トン(同441万トン)、メキシコが156万トン(同159万トン)、UAEが68万トン(同71万トン)、パキスタンが72万トン(同75万トン)、米国が59万トン(同68万トン)、EUが23万トン(同42万トン)、バングラデシュが11万トン(同5万トン)。中国については、米中貿易戦争の影響が今後、同国の買い付けにどう影響するのか不透明感が強い。カナダ側では「中国に輸出されるカナダ菜種の が増える可能性がかなりある」との見解を示している。
 一方で、米中貿易戦争は、カナダの大豆輸出も増加させると指摘。カナダ側は菜種、大豆の中国向け輸出が増えれば「鉄道およびターミナルのキャパに対して悪影響が出る可能性がある。とりわけ、大豆はマニトバ州で栽培されている。従って、鉄道を使ってバンクーバーに運ばれ、中国に輸出されるということで、これを行っていくためには、強力なロジスティクスが必要となってくる」と指摘。さらに、欧州、豪州の菜種減産で、欧州の需要がカナダに向く可能性も出てくる。加えて欧州、黒海地域での小麦不作で、カナダから小麦の輸出も増えれば「ターミナルのキャパを小麦と競っていかなければならない状況も考えられる」と鉄道輸送、バンクーバー港でのロジスティクス問題が発生する可能性も示唆した。
 新穀の期末在庫量が300万トン超えと、記録的な水準に拡大するとの見方。現実となれば、需給は大きく緩和することになるが、米中貿易戦争の行方次第では中国のカナダ菜種輸入 は、ここで示された470万トンから大きく増加する可能性もある。また、欧州、豪州の菜種減産が見込まれる中、川邉国際部会長は「(365万トンという)数字ほど楽観できる状況ではない」と強調している。
 


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