国際原料油脂
   8月渡しコメ油商談は据え置き
  需要好調、供給減でタイトに
 猛暑や雨等で、新米にも不安感
         
   メーカー筋は先週、国内の加工油脂メーカー及び製菓メーカー向け8月渡し「コメ油ローリー物」(生糠白絞油バルク積み)商談が、前回7月渡しの平均決着価格と同値据え置きで決まったことを明らかにした。この結果、国内のコメ油 ローリー物価格は、キロ当たり245〜246円で流通することになる。
米価上昇などを背景とするコメの消費減退を受けて、原料生糠の発生は当然のごとく減少。このため、集荷価格も上昇したことから、コメ油価格は今年の4月渡しでキロ当たり5円の値上げとなった。こうした中、大豆油・菜種油価格は4〜6月渡しが横ばい、7〜9月渡しはシカゴ大豆急落もあって2〜3円安と弱気配。また、大手ユーザーであるスナックメーカー側にとって、ブレンド油として存在感を増すパーム油も今年に入って弱基調で推移し、現状、マレーシアの先物相場が2200リンギ近辺と3年ぶりの安値圏に位置する中、国内供給のタイト感、輸入に関してはブラジル産の特恵関税が外れ、輸入関税が引き上がるなど、コメ油を取り巻く環境は厳しさを増すが、他の油脂相場との関係、影響も推し量った結果、コメ油価格は5月から4カ月連続での据え置きとなっている。
 こうした中にあって、国内のコメ油需給はタイト感が継続している。供給面では生糠の発生減が最大要因。米価上昇などを背景に、コメの消費が減退しており、外食や加工用においては、コスト面から輸入米の使用を増やす傾向が強い。こうした生糠のひっ迫感は一過性のものではなく、今後も継続しそうなことがメーカー側にとっては厳しい。これは、飼料米の生産増加が大きく影響。政府の施策によって、稲作農家は主食用のコメではなく、飼料米の生産を増やす傾向にある。2017年の作況指数が100で平年並みであったにもかかわらず、コメの価格が上昇したのはこうした背景が絡んでいる。また、飼料米自体がそのままエサとなるので、生糠も出てこない。このほか、主食用のコメを作るにしても、このところは数量増を追わず、付加価値の高いものを作る傾向が強くなっていることも生糠の発生減につながっているという。
 一、需要面は家庭用、業務用とも堅調な動き。家庭用については、この2〜3年、メディアでその健康効果などが話題となり、大きく市場を拡大している。その健康性や使いやすさ、おいしさが浸透し、完全に定着。前期は重量で前年比28%増、金額も同26%増と伸長。今4〜6月も重量35%増、金額30%増と勢いは止まらない。業務用もこの4〜6月は、加工向けの主力ユーザーであるスナックメーカーがポテトチップスの増量セールを展開したこともあって「出荷は好調に推移した」(メーカー筋)という。7月も「出荷は計画を上回る状況」(同)としている。
 タイトな需給となる中、国産の不足分は輸入に頼らざるを得ないというのが実情であることに変わりない。しかしながら、4月から主力のブラジル産の特恵関税が外れ、4月から同国産の輸入関税がキロ当たり4円20銭から8円50銭に引き上げられている。為替も111〜112円と円安気味に動いており、今後、ブラジル産はもちろん、輸入価格の上昇が予想されることも、コメ油メーカーの採算悪化の要因となりそうだ。
 取り巻く状況を見渡す限り、ファンダメンタルズは間違いなく、コメ油市況を強気へと導いている。今夏の猛暑によって酸化の進み具合も例年より厳しいものがあり、歩留りの悪化につながっているという。猛暑は今年の新米の作況に悪影響を及ぼしかねない。さらに西日本豪雨の影響も考えられる。内外環境はこの秋以降、一層厳しさを増す可能性が強い
 


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