加 工 用 油 脂
   7〜9月渡しローリー物商談
  製油側若干下げで踏ん張る
 シカゴ急落も菜種採算厳しく
         
   大手加工油脂メーカー向け7〜9月渡しローリー物(菜種油・大豆油バルク積み)商談は、7月後半に終局。シカゴ大豆の急落などを受けたユーザー側の値下げ圧力がかかる中、製油側としては、とくに菜種の搾油コストが高止まりしていることを要因に価格維持を強調。結果、若干の下げ局面も見られたが、菜種油は横ばいから1円安、大豆油は2円前後の値下がりと、製油側にとっては最低限の下げ水準で踏みとどまった。一方、10〜12月については現段階での原料価格、為替等の状況で見ると、コストは横ばいで推移。ただ、米国大豆の作柄悪化懸念や米中貿易摩擦による相場の乱高下などを考えると、「決して楽観できる採算環境にはない」(大手製油筋)ことも確かだ。
 米中貿易摩擦の影響を大きく受け、10ドル台で推移していたシカゴ大豆相場は6月半ば以降、一気に9ドルを割り込み、8ドル台前半まで急落局面を迎えた。このため、商談の終盤戦においては、ユーザー側からの値下げ期待が強まり、製油側としては厳しい交渉を余儀なくされたと言っていい。
 早めに値決めした局面では、シカゴ大豆の急落前だったことから、菜種油については前回4〜6月渡しから横ばいでの決着も見られたという。その後、終盤戦は、まさにシカゴ安のプレッシャーを受けることになったが、菜種油で前回平均決着価格から2円前後、大豆油も同3円前後の値下がりにとどまり、7〜9月渡しの最終的な平均決着価格は、菜種油が横ばいから1円の下げ、大豆油で1〜2円の下げで踏みとどまったとしている。
 製油側では、昨年来の価格改定が目標数値に達していない状況下、前期決算は大幅減益に陥った。とくに、菜種に関してはカナダの先物相場が高値圏で推移する中、搾油コストは高止まり。収益が悪化している状況下、各社とも無理をして売りに入ることはなく、搾油量もそれなりに抑制。供給が終始、引き締まった状態にあったことを背景に、商談全般を通して価格維持の姿勢を貫いたことが、大豆油も含めて最低限の下げ幅にとどまった要因になったものとみられる。
 10〜12月については、今週初現在の原料相場、為替動向、大豆ミール価格などを見ると、搾油コストは現段階では横ばいで推移しており、7〜9月から大きな変動は見られていない。ただ、米大豆の作柄がやや悪化傾向をたどっていることは懸念材料。ここ数カ月続く米中貿易摩擦による相場の乱高下も抱える中、さらに、4〜6月渡し、7〜9月渡しの大豆粕価格を高値に導いたアルゼンチンの大豆減産の影響も段階を踏んで解消される可能性もあり、取り巻く内外環境は決して楽観できる状況にないことは事実だ。
 一方で、ユーザー側の状況を見ると、加工油脂の生産はこの6月、前年同月比7・8%減と大きく落ち込んでいる。猛暑、さらには西日本豪雨の影響からか、「7月の出荷も低調」(加工油脂メーカー筋)という。また、野菜価格の高騰で、マヨネーズ・ドレッシング類の売上げ減も懸念されている。ユーザー側としては、急いで買いに入る必要はなく、値決め交渉はお盆休み明けから8月後半の原料、為替動向を睨みながら、9月入り後に本格化するものとみられる
 


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