ヤ シ 油
   ロッテ相場は下げ止まりの方向
   900ドル台前半で買い気配も
 比コプラ生産4月以降は好調に
         
   ヤシ油相場に下げ止まりの気配が見えてきた。フィリピンのコプラ増産というファンダメンタルズの弱さに加え、パーム核油の下げ、さらにはシカゴ大豆の急落などによってロッテルダム相場は右肩下がりの展開となっていたが、さすがに、900ドル近辺まで下がったことで「この三年間で見ると、かなりの安値水準まで落ちている。マレーシアのパーム油・パーム核油にも底打ち感が漂ってきており、買いが入りやすい状況になっている」(トレーダー筋)と指摘。今後は「反発するリスクの方が大きい」(同)との見方が台頭している。パーム核油との価格差も大きく縮小したことから、実需筋としては、ヤシ油に買いが向く格好となっていることも反転要因としている。
 ロッテルダム相場は4月後半にかけて1,000ドル台を割り込み、ここまで軟調な展開が続いてきた。一昨年のエルニーニョによる減産から、フィリピンのコプラ、マレーシアのパーム核油とも生産が回復したため。ロッテ相場は昨年の6〜7月につけた1,800ドルから大きく値を下げた。今年の6月以降は、米中貿易摩擦の激化を背景とするシカゴ大豆の急落も下押し材料となった。
 現状、ロッテルダム相場は900ドル台前半まで軟化。フィリピンのコプラ生産は順調で、「今年の降雨も問題はなく、供給面の不安はない」(同)という。ただ、米大豆、そしてマレーシアのパーム油・パーム核油に下げ止まり感が見える中、「この3年で見ると、ヤシ油は安値圏にあり、買いが入りやすい状況にある。これから50ドル下がる期待よりも、逆に150ドル上がるリスクの方が大きいと見ているようだ。実際に買いが入っている」(同)とし、現状の相場を底として、今後は反発に転じるとの見方を示している。
 また、増産期を迎えるマレーシアのパーム油生産に関して、一部では当初よりも増産幅が小さいとの見方も出ている。パーム油・パーム核油にも底打ち感が出ていることも、下支え要因となっていると指摘する。そのパーム核油との価格差が現状、大きく縮小してきたことも、ヤシ油への買いを促す要因とし、「ここでヤシ油がある程度上昇し、パーム核油を引っ張る形になるのではないか」(同)としている。
 フィリピンのコプラ生産量は1月が21万1,769トンで前年同月(29万8,741トン)と比べ29%減、2月が13万458トンで同(19万3,509トン)比33%減、3月が21万1,474トンで同(21万3,254トン)比1%減、4月が21万6,248トンで同(16万3,369トン)比32%増、5月が19万2,688トンで同(17万75トン)比13%増、6月が19万8,740トンで同(16万223トン)比24%増、7月が21万3,522トンで同(18万9,733トン)比13%増。1〜7月累計では137万4,899トンで前年同期(138万8,903トン)比1%減となった。過去5年平均(138万3,333トン)との比較でも1%減。
 一方、ヤシ油の輸出量は1月が8万3,573トンで前年同月(14万2,042トン)比41%減、2月が3万5,744トンで同(7万2442トン)比51%減、3月が8万2,847トンで同(8万4,355トン)比2%減、4月が8万4,828トンで同(5万7,530トン)比47%増、5月が6万8,968トンで同(5万7,160トン)比21%増、6月が7万3,425トンで同(5万2,277トン)比40%増、7月が8万1,150トンで同(6万8,084トン)比19%増。1〜7月累計では51万535トンとなり、前年同期(53万3,890トン)比4%減。過去5年平均(51万2,226トン)並みとなっている。
 


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