カナダ菜種  
    新穀生産1,916万トン事前予想下回る
  一部地域の高温乾燥が影響
 懐疑的見方大勢で2,000万トン確保か
         
   18年産カナダ菜種の生産量は1916万トンの見通し。前年(2,132万トン)と比べ10・2%減となった。現地8月31日、カナダ統計局が発表した。事前予想を下回る水準にとどまったのは、「7月後半からアルバータ、サスカチュワン両州の南部で高温乾燥天候に見舞われたことが影響した」(トレーダー筋)ものとみられる。「現地筋からは、単収が20ブッシェル台にとどまっている地域もあるとの報告が届いている」(同)とのこと。ただ、その他の地域は良好で、最終的に生産 は2,000万トンを超えてくるとの見方が一般的。当日の先物相場が大きく跳ね上がらなかったことでもそれはうかがえる。一方で、需要は基本的に堅調。今シーズンは欧州、豪州が減産する見通し。カナダに需要がシフトすることは確実で、これは相場を下支えする要因となりそうだ。
 州別の生産量は、マニトバ州が289万9,200トンで前年比7・9%減、サスカチュワン州が1,009万8,300トンで同9・7%減、アルバータ州が597万4,000トンで同12・5%減。単収はマニトバ州が37・7(前年44・0)、サスカチュワン州が36・5(同38・9)、アルバータ州が39・3(43・7)。全体では生産 が1,916万2,100トンで同10・2%減、単収が37・5(同41・0)の見通し。
 サプライヤーやシッパーの事前予想は1,810万〜2,130万トンのレンジ。先に開催された日加菜種予備協議での見通しは2,159万トンで、大方の見方は最低でも2000万トンは超えてくるというものだった。懸念されていたのは、サスカチュワン州、アルバータ州の南部で7〜8月にかけて高温乾燥天候となっていたこと。「これが今回の統計局発表に影響したものとみられる。一部では単収が20ブッシェル台まで低下しているとの報告もあることはある。ただ、北部では40前後は確保しているとの見方。統計局はカナダ全体の単収を37・5ブッシェルと見込んでいるが、40ブッシェルは維持していると見る向きが大勢」(同)としている。
 こうしたことから、最終的に「生産 は最低でも2,000万トンは確保できているものと予想。これは、当日の先物定期がそれほど上昇しなかったことにも表れている」(同)という。  需要については、引き続き国内、輸出とも堅調に推移する見込み。最大のポイントとなるのは、相変わらず中国の買い付けで、ここまで新穀を150万トンほど買ってきているという。日加菜種予備協議でカナダ側は470万トンの中国向け輸出を見込んでおり、まずは順調なペースと言っていい。ただ、一部のシッパーやサプライヤーが期待していた水準ではないとの見方もあり、今後の同国の買い付け動向には注視は必要だ。
 先物相場は、予想を下回る生産見通しが発表になったにもかかわらず、大きな反応はなし。シカゴ大豆の軟化に押され、このところは11月きりで500カナダドルを割るなど、やや弱気配も。ただ、それでもレベル的には高く、大豆の下げに比べて下落幅は最小限にとどまっており、今後も下値は限定されるという見方が一般的だ。18/19年は欧州、豪州が減産する見通し。カナダに買いがシフトする可能性が高く、これも下支え要因となることは間違いない。
 


  日本フードサービス協会(JF)