家庭用マーガリン  
   今期4〜7月も厳しい状況に  
  物量は前年比95%で推移
 食パン低調、猛暑などが影響し
 
         
   家庭用マーガリン市場は今期も厳しい状況が続いている。15年6月のトランス脂肪酸報道(米国の使用禁止)以降、売上げは前年割れで推移。これによってマーガリンを離れたユーザーは戻らず、今夏は猛暑の影響もあってトーストして食パンを食べるというマーガリン最大の需要にも逆風が吹いた。なかなか浮上のきっかけを見いだせないが、バター風味などグルメタイプは堅調な動き。マーガリン工業会が定めた「マーガリンの日」(10月24日)に向け、各社キャンペーンの展開などで浮上のきっかけをつかみたい。
 家庭用各社は、今年6月の米国での新たなトランス脂肪酸規制に対応し、春から雪印メグミルク、明治の大手二社を先頭に「部分水素添加油脂」の不使用へ動いた。これによって「マーガリンに需要が戻ってくるとは、そもそも期待していない」(大手メーカー筋)との前提だが、「流通側には、今回の部分水素添加油脂不使用への努力に対し一定の評価を得ており、消費者の反応もポジティブな受け止め方が大勢である」(同)としている。ただ、低迷市場には歯止めがかからず、売上げが前年を割り込んだ状態で推移していることは今期も変わらない。
 大手メーカーによると、今期4〜7月の市場動向は物 、金額とも前年同期比95%と依然として低調な動きに終始。米国でのトランス脂肪酸禁止報道から今年の6月でまる3年。今年6月に始まった新たな米国での規制に関しては、「従来から各社ともトランス脂肪酸低減の動きを進めており、この春からは部分水素添加油脂の使用も止めた」(同)ことから、今回は三年前ほどの悪影響はなかったとしている。そうは言っても、「いったん離れたユーザーは戻ってこない」(同)厳しい現実が好転しているわけではなく、今夏の猛暑も逆風に。トーストして食パンを食べる習慣自体が薄らいでいる中、今年の猛暑はさらにトーストを減らし、結 、マーガリンの需要も減退するという悪循環が続いている。6月、7月に関して単月で見ると、前年同月比94%とさらに売上げは落ち込んでいる。
 また、食パン自体の動きも悪く、農水省の食品製造業の生産動向によると、食パンの生産 (原料小麦粉使用 )は昨年の7月から今年の7月まで13カ月連続で前年割れ。今期も4月が前年同月比2・7%減、5月が2・4%減、6月が1・8%減、7月が4・7%減と一段と低迷している。,
 4〜7月のカテゴリー の動向は、物 でプレーンタイプが前年同期比88%、グルメタイプが107%、健康タイプが87%、ケーキ用が101%など。グルメタイプではバター風味が定着化。また、甘味系では雪印メグミルクが昨年の「雪印コーヒーソフト」に続き、今春はベストセラーのソフトキャンディー「不二家のミルキー」とコラボした「ミルキーソフト」を新発売し、話題を呼んだ。甘味系はそう大きなマーケットではないが、「ミルキーソフトは堅調に推移している」(雪印メグミルク)としている。
 また、バター風味も定着しており、底堅い動き。このカテゴリーはまさにバターの動きに大きく左右されることになるが、今秋冬に関して「バターの供給が厳しいことは変わらないが、欠品を起こすほどではない」(大手メーカー筋)という。ただ、店頭価格は高止まったままであり、バター風味の拡販の余地はまだまだあるものとみられる。
 なお、今期4〜7月までの物 ベースでのシェアについては、雪印メグミルクが35%、明治が25%で前年同期と変わらず。Jーオイルミルズは18%で前年同期比2ポイントアップ、生協は4%で変わらず、PB(イオンのトップバリュ)は6%と若干の低下となっている。
 


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